症例報告
症例報告
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胸鎖乳突筋TPが原因による一日中続くめまい症~筋肉が引き起こす症状の視野を広げよう~

主訴

一日中のめまい &
不安になったときや疲れが溜まったときの動悸と息苦しさ

問診

1年前通勤時の満員電車から降りたあと急に動悸がした。それ以降、慢性的なめまい症状に悩んでいる。

めまいと動悸が酷く外に出られないこともあった。
一時期よりはだいぶ落ち着いてはきているが人混みになると動悸と息切れがする。

一応総合病院に行き血液検査、肺のCT、眼科での検査を行うもいずれも異常は診られず。
内科で自律神経と言われ心療内科を紹介される。「不安神経症」と診断された。

薬を処方されたが飲みたくない。
日頃ストレスの自覚はあるがまさか自分がこのような症状になるとは思ってもいなかった。

自律神経について調べていたところ、国立おざわのHPを見つけご来院されました。

視診・触診

頚部〜背部にかけ浮腫が強く、
特に頭半棘筋停止部付近には皮膚湿疹もある。
交感神経過緊張状態と判断した。

治療部位

①頭半棘筋
②胸鎖乳突筋
③後頭下筋群
特に胸鎖乳突筋はめまいや息苦しさなどの症状との関連がある為、重点的に治療を行いました。

1回目:10→7。
鍼の響きが心地よく感じ、リラックスできた。

3回目:7→3。
めまい、動悸の頻度が激減する。
仕事で疲れた時などにたまに出る程度。

5回目:3→0。
めまい、動悸は消失しました。

まとめ

胸鎖乳突筋トリガーポイントが引き起こす数多くの症状





耳の後ろの『乳様突起』という骨から『鎖骨』『胸骨』に走る筋肉を『胸鎖乳突筋』と呼びます。

西洋医学ではEBM(エビデンス・ベースド・メディスン)いわゆる『科学的根拠』が無いとそれが原因だと言えません。
だから意味不明な診断名を付けます。
今までは診断名が付くと『あぁ、診断名が付いた』と謎にホッとする心理状況でしたが、これからの時代は変容していきます。

『なんだその診断名は?』
『じゃあどうやって治せば良いんだ!』

説明を上回る患者心理は少しずつ膨らんできている印象を受けます。

知ろうとして辿り着くところで、私はしっかりと体感を通して説明しています。

さて、『胸鎖乳突筋』という筋肉は上記の通り『EBMは無いけど、様々な【病気】の引き金になるポイント』となります。

頭痛
副鼻腔炎
突発性難聴
聴覚過敏
耳鳴り
うつ病
パニック症
慢性疲労症候群
ヒステリー球
梅核気
眼圧亢進

などなど、いわゆる『トリガーポイントの宝庫』といわれている胸鎖乳突筋そのものが、
様々な症状を引き起こすトリガー(引き金)なのです。

【病名】を付けられた時、『胸鎖乳突筋トリガーが原因の症状なんじゃない?』と視野を広げるだけで、
長年悩んでいる治らない病気との向き合い方が変容します。
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