症例報告
症例報告
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ウェイトリフティング選手の腰部痛・膝痛

ウェイトリフティング時に腰部痛がある。
今までカイロプラクティック・整骨院・整体・鍼灸院などに通ったが治らず、ご紹介にて来院。

主訴

ウェイトリフティング時の腰痛及び左膝痛。練習後の痛みもある。

治療

腰:最長筋・多裂筋・中臀筋
膝:内側広筋・外側広筋

視診・触診

手技療法にて腰部最長筋(特に左側)中臀筋(特に左側)の筋緊張があった。
重量挙げの場合両方の足に均等にバランスをかけないと荷重が分散されずに力を発揮できません。
ちょっとした体の歪みが危険な事故を招くこともあります。
この選手は左足荷重になってしまっていたため、左の中臀筋及び左の膝関節構成筋を知らぬ間に痛めていました。
今まで色々な治療を受けたという事でしたが、おそらくここまで考えて治療を行っていなかったのではないかと感じました。

ペインスケール

1回目:10→3 かなり動けるようになった。
2回目:3→0 練習の密度が濃く出来るようになった。
3回目:0→2 動きすぎて油断すると痛みが出る。

今後も継続的に週一回の治療を行っています。

まとめ

スポーツには独特の動作があります。
例えば筋を丁寧に触察するだけでどこに負担がかかっているのか?
どこのケアが今後必要か?
というのがわかります。
スポーツ選手に必要なのは『怪我しない体作り』・『今後の治療方針』です。
先日の全日本社会人ウェイトリフティング大会でめでたく優勝したそうです。
結果が出るとこちらも嬉しいです。

高齢者や慢性疼痛の患者様は治りが悪い事が多いですが、
今までの人生でその部位を使っている訳ですから、痛みが出たらやはり定期的にケアをする事が必要です。
最近よく思うのですが、施術者側は『治療を続けて頂く努力』をしなくてはなりません。
それはなぜかというと、お医者様の様に、薬を処方して、それを服用し、症状緩和を待つ訳ではなく、我々は鍼の技術・手技の技術を介して患者様の『自然治癒力を活性化』させていかなくてはならない訳です。
高齢者の方や慢性疼痛の患者様は自然治癒力そのものが衰えているケースが多いです。
なので自然治癒力を復活させ、これからの生活の質を高めて頂くように心燃やして治療を行います。
実はスポーツ選手の治療は的確に狙えば結果が出やすいです。
もともと筋肉の質が良い人は尚更で結果が良好です。
時にスポーツ選手は心因性疼痛が多く見られる事もあります。
「次の大会で結果が出なかったら…」
「いいタイムを残したい…」
そんな精神的緊張が『痛み』を出すこともあります。
個人的にはスポーツ選手の治療は治療者とのコミュニケーションも重要だと思っています。
『一緒に結果を残す』という事が重要です。
こちらは治療にていい結果を出す。
患者様は競技にていい結果を残す。
痛みは人体でもっとも原始的な感覚だと言われています。
だからこそ難しいのです。
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