トピック2 筋肉の溝にできるコリ
『筋反射』。あまり聞き慣れない言葉です。
膝の下をポンと叩くとピョンと足が上がるのは腱反射と言います。
筋反射というのはグッと筋肉を押した時の、押されまいとする筋肉の不随意的な抵抗です。
例えばマッサージ屋さんでゴリゴリ押されると、筋反射が起きます。当院でも筋肉が不自然に固い人に『マッサージに長い間通ってましたね』というと『なんで分かるの?』と言われます。
いわゆる揉み返しというのは、筋肉を無理に押した筋反射によって起こる筋肉痛症状です。
一般的な教育では筋肉の中心を押すように教わります。いわゆる『筋腹(きんぷく)』という所です。しかしながら筋腹というのは厚みがあり、原因の場所に届くには力が必要です。その為、施術者に無駄な力が入り、揉み返しになる事が多いのです。
ちなみに当院の手技療法・マッサージは揉み返しが無い事で有名です。揉み返しがある人が珍しいくらいです。
では、なぜ揉み返しが無いのでしょうか? それは、筋反射を起こさないからです。
筋連結部手技療法を行えば、揉み返しは起こりません。
一般的な治療院では筋腹を押す治療をしていますが、当院は連結部に出来やすいTPを狙って治療する治療院ですから、基本的に『筋肉の連結部』を中心に手技療法を行います。
筋肉というのはお隣さんの筋肉と『筋連結』といって筋肉が連結しています。
筋連結の部分を圧迫した所で、筋肉は押されまいと筋反射が起こっても筋肉が膨らまない所を押してますから筋肉に対する負担が少ないのです。
そして、責任トリガーポイントは筋連結部に多く形成されます。
例えば首を後ろに倒す筋肉の隣に、首を回す筋肉があります。倒す筋肉と回す筋肉の連結部に、摩擦による責任トリガーポイントが形成されます。当院の手技療法はまさにこの部分を狙って行うので揉み返しが無いのです。
筋腹を押す治療が悪いと言っているのではありませんそれはそれで気持ちは良いので、好きな人は好きでしょう。
ただし、筋反射が起こり揉み返しが起こる様では体に良くないでしょう。
『効く』手技療法なのか、『気持ちの良い』手技療法なのか。好みはそれぞれです。
私の治療院では治療専門の治療院なので『効く』、筋反射を予防し、お身体に最も負担無く治療する手技療法・マッサージを行います。
ご自宅で家族にマッサージをしてもらう時は筋肉が膨らんでいる所ではなく、お隣さんとの境界線筋肉の連結部、筋肉の山を乗り越えた谷の部分を押してもらってみてください。
きっと膨らんでいる山をの部分を押すよりも『効く』と思います。
気持ちの良いマッサージではなく、効くマッサージ。これが揉み返しにならないコツです。