症例報告
症例報告
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睡眠薬を10年以上…いい加減に薬をやめたい。~不眠症の鍼治療~

主訴

不眠・浅眠

問診

慢性的な不眠に悩んでいる。
夜眠りにつけない。
やっと眠れたと思ってもすぐに目が覚めてしまう。
多い時は1日5回ほど目が醒める。
日中眠くなってしまうことが特に辛い。
仕事に集中できない。

高校生くらいから不眠症状に悩んでいて、
大人になるにつれ酷くなっている感覚がある。
メンタルクリニックで不眠の薬を服用中。

もう10年以上飲んでいるので、
できれば断薬したい。

鍼灸が不眠に効くということを知りネットで調べたところ当院症例報告を見てご来院されました。

視診・触診

後頭部〜頚部にかけ全体的に強い浮腫が診られる。
頭半棘筋停止部付近は触診困難な状態でした。

治療

自律神経の調整を目的に①僧帽筋②頭半棘筋③後頭下筋群の治療を行いました。

鍼治療は初めてとのことでしたので初回は細めの鍼を使用(寸3−1番)し様子を見つつ徐々に刺激量を上げていきました。

1回目:細めの鍼を使用。
響きが心地よく感じる。
治療後の夜は少し眠りが良くなった気がする。

3回目:体質改善を実感。
睡眠の質が上がる。
鍼の太さを変え刺激量を上げました。
響きも心地よく感じ治療中にウトウトしてしまうことが増える。

5回目:精神的に疲れた日はまだ眠りが浅い。
しかし薬を飲まなくても眠れる日が増えてくる。

10回目:この頃から睡眠薬を飲まずに眠れるようになった。

10年以上飲んでいた薬を断薬できたことが何より嬉しい。

現在も継続的に治療を週一度の頻度で行っている。

まとめ

不眠症と首コリ


誰もが一度は『眠れない』を経験したことはあるでしょう。
しかし、『眠れない』を数ヶ月・数年経験することは大変に辛いことです。

睡眠薬を服用すれば眠れる…という人もいれば、
睡眠薬を飲んでも眠れない…という重度の睡眠障害の人もいます。

『眠れないのは首コリが原因かもしれない…』と気が付くまでに長い年月を要していることが多く、
今回のケースの様に10年以上薬を飲み続けている患者も少なくありません。

『眠れない』を数年単位で苦しんでいる人は自分の身体を哲学する事ができません。
『薬を飲んでおくしかない』という思考に囚われます。
その囚われの最中、ふとしたキッカケで『首コリ治療』との出会いがあります。

ハッキリしたことは、
国立おざわの統計において『不眠症』と呼ばれる症状の99,9%は治ります。

不眠症は自律神経の副交感神経機能の低下によるものがほとんどであり、
頚部浮腫の環境を鍼刺激により強制的に脱することにより『眠れない』という症状は完治します。

春は不眠症が増えます。
新しい環境にもなれず、頭の中でグルグルと回ることもあるかもしれません。
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