症例報告
症例報告
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耳鳴り・後頭部のコリ・胃痛

主訴

耳鳴り・後頭部のコリ。
半年前から。7ヶ月間薬を服用したが改善しない。
急に耳鳴り、手の震え、顔の筋の緊張、胃痛が出てくる。
内科では胃の検査をするが異常はなく、胃痛に関しては原因が不明だった。
首のコリは常に感じている。とにかくカラダがだるい。後頭部が辛い。
仕事で疲れると症状が悪化する。

視診・触診

視診では特に異常は無く、触診では首の筋肉が後頭骨に付着する所全てに硬結が認められた。
ポイントに指が当たると認知覚が生じ、その部位に対しての集中的な鍼治療を行いました。

治療

頭半棘筋を中心に鍼治療を行いました。
他の部位にも響きはありますが、明らかな認知覚が頭半棘筋の後頭骨付着部に有った為、集中的な治療を行いました。

1回目~10回目:大きな変化はないが、悪いトコロを治療している感覚がしっかりある。
11回目~20回目:胃痛が取れる。疲れにくくなる。
21回目~30回目:首のコリが楽になる。しかしまだ波がある。耳鳴りも少し楽になる。
31回目~35回目:症状が寛解する。

まとめ

週1~2回の治療で約半年の期間を要しました。
首のコリには①コリに気が付いていて不定愁訴が出ている人②コリに気が付いておらず急に様々な不定愁訴が出る人の2パターンがあります。
治りにくいのは後者。
痛みの感受性は人それぞれで、我慢できてしまう人ほど急に強い症状が出現するものです。
特に頭半棘筋は筋肉そのものがトリガーポイント化しやすく、気が付かぬうちに治りの悪い存在になっている事も少なくありません。
とにかく直接的な物理療法である鍼で、しつこくしつこく治療するほかありません。

臨床の現場にいて気が付く事ですが、コリに気が付かない人は、良くなっていく過程にも気が付かない傾向があります。
今回のケースでは、1ヶ月半(11回目位)を過ぎた辺りから変化が現れ、3ヶ月(25回目)を過ぎた辺りから改善を実感してきました。
こちらが鍼を打っていく中で、筋肉がどの位変化しているかを説明する事も大切です。
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