症例報告
症例報告
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長い間続く首の違和感

主訴

首が痛む。頭痛・疲れやすい・目が乾く・目の奥が痛い。
3年ほど前から同じ症状に苦しんでいる。
過去に様々な治療を試したが改善しない。根本的に奥の筋肉を治療してはどうかという当院患者様の紹介によってご来院されました。
特に右の首が痛む。

視診・触診

視診では運動をかなり行っており筋肉の発達が顕著である。
触診では頚部、特に右の半棘筋付近に異常緊張が見られた。

治療

頚部に対する集中的な鍼治療を行いました。

1回目:あまり改善は無い。しかし治療後はよく眠れる。
3回目:首の改善はあまりないが、頭痛がしなくなる。
8回目:右の首の筋肉に鍼が入りにくかったが最近になり首の硬結が柔らかくなり刺鍼が容易になる。
10回目:目の疲れ・渇き・目の奥の痛み…といった症状が無くなる。
12回目:仕事を頑張りすぎると症状が悪化する事もあるが、以前よりは大分良い状態が続いている。

その後数回の治療で症状は消えたようです。

まとめ

固まった筋肉でも、しつこく治療すれば柔らかくなる

注意すべきは、

筋肉が硬いと症状が出る訳ではありません。
筋肉が柔らかいと症状が出ない訳でもありません。
筋肉にトリガーポイントが存在するとそこに痛みの根本があるのです。

時にゴロゴロに固まった筋肉のトリガーポイントが疼痛を出している事があります。
いわゆるコリ…というよりも、筋肉全てが固まっている様な状態の部位です。
固まった部分が疼痛を出している場合は筋肉全体がトリガーポイント化して症状を出している事があります。
つまりゴロゴロと固まったトリガーポイント化して症状を出している筋肉です。

筋全体がトリガーポイント化しやすい部位としては、中殿筋・腓腹筋・半棘筋が挙げられます。(他にもあります)
今回は半棘筋のトリガーポイント化現象でしたが、定期的な治療により初めは鍼が入らない程筋緊張が強かったのですが、最近では普通に鍼が入るようになりました。
筋肉全体がトリガーポイント化している症状に対しては、しつこくしつこくその部位に対して鍼治療でアプローチしていかなくてはなりません。
マッサージ治療ではある程度柔らかくなりますが芯まではほぐれません。
固まった筋肉は集中的に治療を行う事により柔らかくなります。

少し時間がかかるかもしれませんが、筋全体がトリガーポイント化している症状は放置しても改善はしません。
むしろ放置すると他の部位に波及して様々な疼痛を誘発する可能性もあります。

特に首のコリというのは様々な不定愁訴の原因になり得るので、症状が出た時は早期治療、早期回復がベストでしょう。
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