症例報告
症例報告
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SNSで人気の強揉み整体に行ってから…首を痛めて息苦しさ・頭痛・不眠が続いている

主訴

徒手での強い施術後からの自律神経症状
(息苦しさと頭痛・身体の緊張感・首肩の重だるさ・お腹の張り・喉の詰まり間・背中の痛み)

問診

高校時代から首や肩の硬さが気になっていた。
これがコリなのか?…という感覚。

自分で調べて、初めて整体の様な所に行き、強めの施術をしてもらった後から症状がひどく出始めてしまう。

首を強く揉まれ、首をゴキッと鳴らされた。
SNSで流行っている、強揉みの整体に予約が取れたので行ってしまった。

最初は揉み返しのようなものが残り首肩が固まったような感覚になる。

恐くてそれ以来整体には行っていない。
その後固さの自覚が痛みに変わり、様々な自律神経症状が出始める。

1番気になるのは息苦しさと身体の緊張感が抜けないこと。
それ以外にお腹が張ったり、喉が詰まったり、寝入りが悪くなったり…

仕事で疲れてくると頭痛や目の奥の痛みも感じるようになる。
あまりにも体調が悪く、一時期は休職していた。仕事はデスクワーク。

最近なんとか復職したが調子が悪い。
施術を受けるのが怖くなってしまい今現在までこれといった治療は受けていない。

偶然知り合いが当院に通院していたことがあるらしく、「ここなら大丈夫だと思うよ」…という事で当院を紹介頂きました。

視診・触診

頚部右回旋時に痛みと詰まりを感じる。
頭半棘筋は鋭い痛みを感じ触診困難な状態。
頚部〜背部にかけ皮脂分泌(+++)が過剰にみられる。

交感神経緊張状態(+++)。

治療

交感神経緊張に傾いている体質を元に戻すことを目的とした。

①後頭下筋群
②頭半棘筋
③僧帽筋を中心に治療を開始しました。

TPにより痛覚過敏状態であった為、細めの鍼(0.14ミリ)を使用。
手技療法などは行わず、鍼のみでの治療となります。

1回目
前回受けた施術の件もあり、不安もあったが治療後は身体が軽くなり安心した。

3回目
寝入るときが少し楽に。
睡眠の質が上がった。

5回目
楽に過ごせる日が増えてくる。
少し疲れが溜まっている時や天気の悪いときに波がある。

10回目
症状はなくなる。
元通りの生活。

現在も週1回の治療を継続している。

まとめ

SNSが生み出してしまう治療法もあることを知ること

治療の過程で起こる『波』と、強いマッサージや矯正による症状悪化は全く違います。
今回は元々頚部環境が悪い患者さん(まだ若くコリの自覚が鈍い)に対し、強い外力が働いたことによる自律神経症状の発現が問題のケースでした。

例えば急な交通事故やケガによる首の外傷後に、痛みや痺れという症状ではなく自律神経症状が出るような症例と似ています。

『鍼治療は最も身体に対する侵襲性が無い治療方法』です。


これは私が治療でよく使う鍼です。
長さ50ミリ
直径0.20ミリ


(※無断転載禁止)

専門家に頼んで、特殊な顕微鏡で撮ってもらった画像です。
このようにトゥルンとしています。


これは顔に使う鍼です。
指先の靭帯トリガーの処理にも使ったりします。


(※無断転載禁止)
トゥルントゥルンの鍼は、周りの組織の侵襲性なく患部に直接届く外科的治療法です。

簡単に情報が得られる時代だからこそ、SNSが生んだ治療法もあることを知っておいた方が良いと思います。
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