症例報告
症例報告
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目の前の世界ではなく、頭の世界になってしまう~強迫性障害・不安神経症の鍼治療~

主訴

強迫性障害・不安神経症(2年前に診断)

問診

前々から症状はあったが、何とか学生を出来ていたのでなんとか生活をしていた。

大学時代から身体の様子がおかしくなる。何とか留年しながら6年かけて卒業。
しかし、世に出て仕事をするという状況ではない。どんどん症状も重くなる。

親も『しばらく休め』と、言ってくれている。
現在は強迫性障害・不安神経症を専門としている病院へ通院している。

波が強い。なかなか良くならない。
全ての物事に『順序』があり、納得できないとまた初めからその『順序』を始めてしまう。
身支度をするのに数時間かかることはよくあることである。

日常的に気が付いたら目の前の世界に自分が居ない。

頭の世界でフリーズしている自分がそこにいる。
カウンセリングも受けているが、自分の中ではカウンセリングでは改善しないと思っている。

強迫性障害・不安神経症…という病気なのは理解しているが、心療内科やカウンセリングで自分が良くなるとは思えない自分自身がいる。

偶然、国立おざわと縁の深い人からの紹介で「トリガーポイント治療を受けてみてはどうか?」と提案される。

視診・触診

ストレートネック(++)筋緊張(++)
筋浮腫も強い。

治療方針

頚部浮腫による副交感神経の圧迫を取り除くこと。

自律神経に変化があれば身体にも変化があると判断し、しばらく体調の変化を診る事とした。

治療部位

①頭半棘筋
②大後頭直筋
③上頭斜筋
④胸鎖乳突筋
⑤頭板状筋

治療経過

初回:とにかく鍼が響き治療中は辛かった。
しかし治療後は「スッと何かが取れた様だ」…という感覚。

4回目:両親から「息子を見ていて、調子が良さそうです。」との連絡。
本人も「明らかに動ける。頭の世界に行くことが少ない。良いです。」とのこと。

現在は4,5日に一回の治療を継続しながら様子を見ている。

波はあるが、明らかに治療をする度に体調が良くなっているとのこと。

まとめ

強迫性障害・不安神経症と、診断されている人が『増えている』という事実


以前から『現代社会に増えている病の本質は、首凝りに在る』とブログによく書いています。

今年扶桑社から出版される本にも、首コリが原因による症状がトリガーポイント治療との説明と共に書いてあります。

強迫性障害や不安神経症、うつ病、パニック障害、双極性障害など、いわゆる心療内科・精神科系の疾患が『増えています』。
つまり、首コリが増えている現代社会において無関係ではない…という事実があるという事です。

鍼治療は科学的なデータ、EBM(Evidence-Based Medicine)がありません。しかし、
強迫性障害の患者が良くなる事実
不安神経症の患者が良くなる事実
うつ病、パニック症の患者の状態が良くなる事実
双極性障害と診断された患者の状態が良くなる事実。そういった、治療による『事実』があるのです。

私はトリガーポイント治療、特に『首』のトリガーが頚部の浮腫を生み、それが脳幹・副交感神経の圧迫を助長して自律神経症状が出たものがいわゆるそれらの疾患名に繋がっていると確信しています。

EBM(Evidence-Based Medicine)が無いと治療できないのか?治療してはならないのか?
患者自身の体感がそれを凌駕するから、EBMなんていう頭は要らないんです。

私の治療院は、いわゆる『首コリ』が原因であると思われる症状を世界一診ている治療院です。
苦しんでいる人が多いんです。
悩んでいる人が多いんです。

世界一、鍼先を通して首と会話している私しか言えない事実があります。

首コリ治療で世界が変わります。
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