症例報告
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朝起きた時から水の中に居るように耳がこもっている…『突発性難聴』と診断された例

朝起きた時から水の中に居るように耳がこもっている…『突発性難聴』と診断された例

【30代女性】

【30代女性】

主訴

朝起きた時から耳がこもっている
突発性難聴と診断された耳の症状

問診

3日前、朝目が覚めてから水の中に居るように耳がこもった感覚がある。

このような症状は初めてで前兆も何もなく急に発症した。

3日経過するも全く変化がない。
めまいと耳鳴りはない。

聴力検査で低音の数値が落ちていると言われる。
生活に支障があるレベルではないがボーッと音がこもる。

首コリの自覚や、寝不足もなく急に発症したので驚いている。

妊娠初期ということもあり、病院ではホルモンバランスの影響もあるのではないかと言われる。
薬は飲めないのでビタミン剤を服用中。

妊娠中でも可能な治療法を探していたところ、当院HP症例を見つけてご来院いただきました。
鍼治療は初めてということです。

視診・触診

患側の側頚部(胸鎖乳突筋周辺)に湿疹が診られTP形成がされていると推測。

皮膚全体が緊張しており、頭半棘筋停止部を触診時には硬結が診られました。

治療

全体的な皮膚緊張を取り除き自律神経の調整を目的に後頚部〜背部の治療に加え胸鎖乳突筋TPと、夜間の食いしばりもあるという事で側頭筋への治療を開始しました。
(太さ0.14ミリ、0.16ミリの鍼を使用)

1回目:10→4。
翌日起床時、耳の違和感が軽減している。

2回目:4→1。
少しだけ違和感が残るもほぼ改善。
一時的に症状が戻る事があったがすぐに消失。
一応耳鼻科に行き聴覚検査をして結果は異常は診られなかった。

3回目:1→0。
耳の症状、違和感は完全に消失しました。

治療を受けてから、コリの自覚を感じるようになる。

現在は定期的に連絡を頂き治療を継続している。

まとめ

耳の症状とトリガーポイント

耳の閉そく感・耳鳴り・難聴…耳の症状は沢山あります。
耳に症状があるから内耳の影響か…と思いきや、首のトリガーポイントが原因による耳疾患というのが沢山あるのです。


例えば、胸鎖乳突筋。

この筋肉は現代人のほとんどがトリガー化しています。

胸鎖乳突筋のトリガーポイントは耳疾患だけではなく、うつ病やパニック症、慢性疲労症候群などの不定愁訴にも関わります。

この筋肉の前方に存在する穴が耳の穴です。
耳の穴の前には顎関節があります。
顎関節も耳の疾患にはかかわります。


これはいわゆる『咀嚼筋』というものを噛む筋肉です。

顎関節症や夜間の食いしばりが無自覚にある場合で、今回の様に耳の症状が出ている場合は疑うトリガーポイント内在筋の一つです。

首の筋肉が悪い人は食いしばります。
食いしばることにより咀嚼筋トリガーが形成されて症状が強く出るケースがあります。

耳鼻咽喉科疾患は、首の環境と顎周りの環境を診る事が早期改善のポイントです。

この時期は結構この様な疾患が増えます。
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