症例報告
症例報告
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中学校時代から10年以上続いていた、
強迫性障害の早期改善例

主訴

強迫性障害

問診

中学生から強迫性障害の診断を受けている。自分の意思に反して考えがまとまらない。

常々発作の様に不安感が現れる。居ても立ってもいられないような感覚に陥る。
中学・高校時代は常に自分に自信が無く、強迫観念・不安感がひどかった。存在理由を深く考えて精神的にも落ちる。
何とか専門学校に進学するも、仕事が出来ず。一度寝るとものすごく長い時間眠ってしまう。

花粉やほこり、猫のアレルギーがひどい。
家族の紹介で、来院されました。

視診・触診

体格もガッチリ系。巻き肩。
頚部の浮腫がひどく、頚部環境が良くないことがわかる。
触診では後頭骨周辺に停止する筋群の緊張(++)胸鎖乳突筋浮腫(++)

治療

少し細め(0,14ミリ)の鍼を使って深い所まで刺激量を微調整しながら治療を行った。

治療部位→後頭骨付着部の①頭半棘筋②頭板状筋③後頭下筋群。④胸鎖乳突筋⑤僧帽筋

治療結果

初回の治療から、この10年間で感じたことが無い程の心と身体の軽さ。
今まで感じていた不安感や強迫観念が驚くほど自分の中から消えてしまったかのような感覚。

2回目の治療時には初回時と別人のような雰囲気。症状は緩解したが油断せずに治療。

現在は仕事も復帰しながら2週間に一度のタイミングで治療を行っている。

まとめ

強迫性障害と鍼治療

強迫性障害は様々な恐怖感が己自身の心を襲う病気です。

色々な発症要因があります。ストレスや対人関係、大きな出来事など。
抗うつ剤を服用しながら認知行動療法などを西洋医学的には行います。

ただ、強迫性障害も今、ものすごい増えています。

なぜ、増えているのか。
現代社会がそうさせているのか、『生き方』が窮屈な日本の環境が悪いのか。

『増えている疾患』としてIBS(過敏性腸症候群)・慢性疲労症候群・鬱(うつ)・パニック症・起立性調節障害、様々な不定愁訴が増えている現状。

首の環境悪化と共に増えている疾患がこれ程あることを、深堀りして考えると、強迫性障害も首の環境が関わっているのではないかと私は思っています。

ストレスだとか、メンタルだとか、元々の性格がそうだとか。身近な人にそう言われる事が、どれほど辛いことか。

今回家族の方も、辛い弟の姿、苦しんでいる息子の姿を10年以上見てきただけに、ものすごい感謝がありました。

悩んでいる人や苦しんでいる人が、今ものすごく増えています。自律神経でまとめてはならない。
治療技術は当たり前ですが、患者と治療者が人間と人間が感応動交する事により生まれる治療効果も必ずあります。

彼は悩み辛かったという苦しみを知る幅の分だけ、今、頑張って失っていた時間を取り戻そうとしています。
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