症例報告
症例報告
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突然の膝の腫れ

主訴

突然、膝が腫れて歩くのが困難である。
過去に2回、同じ様な症状が出ている。今回が3回目の腫れである。
膝の上10センチくらいから膝下までの腫れ。パンパンに腫れており、膝も曲がらない状態である。
1回目の腫れの際は、大学病院にて注射での治療を行った。
改善までにかなりの時間を要した。少しずつ改善していった。しかしまた直ぐに同じような症状が出現。

2回目は当院患者様のご紹介にてご来院し、鍼治療にて早期に症状は改善しました。
その後は3年間、症状は安定していました。
今回、春に1ヶ月ほど入院し、退院後に歩行を20分ほど行った際、また同じ様な腫れが出現してきてしまう。
以前より、筋力の低下もあり、以前よりも痛みが強く歩行が困難である。

視診・触診

膝に高度の腫れが診られた。
膝を曲げられず、膝を完全には伸展できない。
体重をかけると痛みが出る。

触診では膝上10センチから高度に水腫が確認できた。

治療

大腿四頭筋及び膝蓋骨(膝のお皿)に対しての集中的な鍼治療を行いました。

1回目:10→8 腫れが少し引いたような気がする。
2回目:8→5 腫れが半分になる。
3回目:5→2 ほぼ腫れが改善する。

歩き方が悪かったせいか、腰や股関節の痛みが出てきた(感じる様になってきた)為、現在は腰から膝にかけて継続治療中・・・

まとめ

あくまでも、自然吸収を目指す

膝が腫れると関節の内圧が高くなります。
曲げると内圧による痛みも出ます。
関節内に出血がある場合は精密に検査した方が良いでしょう。中には関節内出血があるにもかかわらず原因が不明という事も時々あります。
膝に疾患を抱える方の多くは膝が腫れる事に慣れてしまっている事が多いのですが、それは根本的な解決に至る治療をしていない傾向があります。
関節が腫れていた場合、注射で内圧を下げる事が多いのですが、この場合はまたすぐに腫れてしまう…という経験をした人も少なくないのではないでしょうか。
「膝が腫れている」という事よりも、『なぜ膝が腫れる環境になってしまっているのか?』と考えなくてはなりません。

今回のケースでは3回の治療でパンパンに腫れた膝が元に戻りました。
これは大腿四頭筋やお皿周りのトリガーポイントが原因で起こる膝の腫れでした。
何度も膝が腫れる方は膝周りのトリガーポイント治療で改善します。
膝は細かい為場所であり、熟知した知識が必要です。
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