症例報告
症例報告
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坐骨神経痛の9割は神経痛ではない事実

主訴

坐骨神経痛(ふくらはぎまで痛む)

問診

3日前から急に痺れと痛みが出始めた。
仕事はいつも座りっぱなし。最近姿勢が悪くなったなぁ…という自覚アリ。

初めはなんとなく足が張っているな…という程度だった。

モモ裏からふくらはぎにかけて自分でストレッチしたり、セルフケアをしていたが張りは取れなかった。

運動したり、、、
ストレッチしたり、、、
と、している間にどんどん痛みと痺れが悪化していった。

実は3年くらい前から腰から殿部にかけて重たい自覚を感じていた。

病院に行くと『坐骨神経痛』と診断され、湿布と痛い時は薬を飲むように…と薬を処方された。

発症するたびに治療に行ったり安静にしたりしてごまかしてやってきた、、、が、さすがに今回は痛みが酷い。

きちんと治療した方が良いと思い、WEBで調べ来院となりました。

視診・触診

立っている分には問題ないが腰を極端に曲げようとすると痛い。

姿勢により症状が増強するということはない。
臀部から下腿まで顕著な浮腫あり。

治療

仕事柄デスクワークで1日中座りっぱなし、長年の蓄積されてきたTPが3年前から徐々に活性化。

活性化により『坐骨神経痛』…として症状が出ると、
何をしても蓄積されているTPは残ったままとなっています。

TPの蓄積は、またしばらくすると落ち着いたり、、、症状が出たり、、、
結局溜まりに溜まったものが限界を迎えまた活性化する…といった悪循環になっています。
(コップに水が満タンに入ったような状態)
(溢れ出たものが『症状』…ということ)

根本改善をすべく、蓄積されてきたTPを除去しつつ、今後蓄積されにくい体質へと治療を行っていきます。

治療結果

1回目…10→2。
とても良くなった。
ほぼ痛みない。

2回目
調子に乗って気を使わずに生活していたら少し痛みが出てしまったが気になる程度。

3回目
2→1
痛みや痺れは消失したがモモ裏の張りが気になるようになる。

4回目
全く気にならない。
腰まわりが良くなったせいか上半身のコリが気になるようになる。

現在は腰はメンテナンス治療しつつ上半身含めた全身治療を月に数回行っている。

まとめ

坐骨神経痛とはなんなのか?


YouTubeでも坐骨神経痛の嘘について語っていますが、私は『坐骨神経痛という症状の9割は神経痛ではない』と、哲学しています。

いわゆる神経付近への打撲や挫傷があれば炎症が起こり、神経痛となりえます。

もし神経の圧迫ならば筋委縮が起こります。
お尻が痛ければ坐骨神経痛?
足が痺れたら坐骨神経痛?
なにをもって神経痛というの?

ここで大事なポイントは『トリガーポイントは①疼痛②痺れ③自律神経症状を引き起こす』というところです。

殿部の大殿筋・中殿筋・小殿筋、そして梨状筋などにトリガーポイントが形成されると疼痛が出るケースもあれば『痺れ』が出ることもあるのです。

これは頚椎症などでも同じことです。

首のトリガーポイントが腕に痺れを出すこともあれば肩甲骨周辺の筋肉にトリガーポイントが出来れば指先に痺れが出ることもあります。

トリガーポイントによる『痺れ』を哲学すると、『神経症状が出ているが神経が原因では無いかもしれない。』という一つの説が生まれるのです。

病気を哲学する時は先ず【疑うこと】。
私は常に人間道も治療道も、問いながら生きています。
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