症例報告
症例報告
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高齢者のうつ症状が今、増えています。

主訴

無気力(全てにやる気が出ない)・頭重感
フラつきや不眠などの不定愁訴

問診

首肩凝りや不定愁訴に長い間悩まされている。
ご主人が4年前に亡くなってから体調が悪化。
鬱っぽい症状が出てきた。

特に今年の冬は体調が絶不調でほとんど家を出ることができない状態だった。

以前は習い事をしたり、友人と会う機会も多かった。

現在は何をやるにも気力がなく、何もしたくない状態。

フラつきや眩暈、不眠や頭の重さ、瞼が重い、身体の倦怠感などの症状がある。
ここ数ヶ月は腰の痛みや足裏の痺れも気になってきた。

心療内科・整形外科にはずっと通院しているが、
病院に行っても薬を処方されるだけであまり良くなった気がしない。

身体の辛さや不安感から『このまま生きていくのが辛い…』と仰っていました。

定期的に整体へ通っており『現状をどうにか抜け出したい…』と相談すると国立おざわを整体師から紹介され、ご来院へとつながりました。

視診・触診

視診
表情も暗く、顔色が悪い。
腰を庇うような歩行もみられる。

触診
筋緊張(++)
筋浮腫(+++)。
殿部に強い圧痛あり。

治療

主な治療部位
①頭半棘筋
②僧帽筋
③板状筋
④肩甲挙筋
⑤胸鎖乳突筋
⑥腰部多裂筋
⑦中殿筋
⑧腓腹筋

治療経過

1回目
術後、顔色が良くなる。
なんとなく頭がスッキリした。

2回目
前回後、久しぶりにぐっすり眠れた。
足の痺れはまだ変化がない。

3回目
数日は足の症状も落ち着き調子が良かった。
リラックスも出来る日があり、少し気持ちが前向きになってきた。

5回目
以前に比べ、外出なども少しずつ出来るようになってきた。
天候によって波がある。

8回目
表情も明るくなった。
まだ本調子ではないが、ガクンと落ち込むことも少なくなる。
友人と会うことも徐々に増えてきた。

現在も一週間に一度治療を継続中。

まとめ

首の環境悪化で現れるメンタル症状~高齢者の鬱・不定愁訴が増加している~


若者の増えている【病】もあります。
高齢者に増えている【病】もあります。
共通しているのはメンタル症状です。
若者の場合は起立性調節障害やパニック症なども多いです。
高齢者の場合は鬱(うつ)症状に不定愁訴が合併しているケースが多いです。

若者は柔軟で情報量も多いので調べて来院しますが、高齢者は西洋医学に頼りっきりの世代が多いので娘さんや息子さんが連れてきてくれるケースが多いです。

今回のケースの様に、身内の死やペットの死などでドカンと症状が引き金を引く様に現れる事もあります。

高齢の方は背中も曲がり、ベースうつむき姿勢が多いので首の環境は相当悪い状況になっています。
その無自覚な悪い状況にストレスがかかるとメンタル症状や不定愁訴がドカンと出てきます。

日本は今、超高齢社会。
そして『人生100年時代』…という不安を煽る言葉もあります。

先の分からない世の中だからこそ、不安になり、自分で自分を苦しめてしまっている方も多いように思います。

高齢者のうつ病が増えているのも『首のコリ』が関わっています。
お話する時間が長いのも鍼治療の面白みです。

首コリ治療で、今の気持ちが楽になることもあると思いますよ。
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