症例報告
症例報告
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マラソンランナーの足の甲の痛みを取る

主訴:マラソンをやっており右足の甲〜母趾にかけての痛みがある

右足の甲〜母趾にかけての痛み

半年前から右足の甲〜母趾にかけての痛み、違和感が続いている。
趣味でマラソンをやっており、普段から練習で長距離を走っている。
初めは足の甲に違和感があったが、段々と母趾の方まで痛みが出る様になった。
右足首の捻挫(内反捻挫)の既往歴もあり、足首の外側にも痛みが出る事がある。
整形外科で、湿布・電気治療・超音波治療を受けたが痛みと違和感が改善しない。
当院ホームページを見つけて頂き、ご連絡頂きました。

視診・触診:特に腫れ等は診られなかった

触診では、特に腫れ等は診られなかった。
脛の前側の前脛骨筋・母趾の背屈の長母趾伸筋・外側の長腓骨筋・短腓骨筋に圧痛、筋肉の過緊張が診られた。
前脛骨筋触擦では甲〜母趾の方への関連痛が診られた。
足首の外側、前距腓靱帯の圧痛(+)
母趾の背屈、足首の背屈、底屈の可動域も左の健側と比べて狭い。

前脛骨筋の働き・関連痛について

脛の前にある前脛骨筋は下腿の外側面、骨間膜から始まり〜足の甲の内側楔状骨と第1中足骨の足底面に付着します。
作用としては、①足首を上に上げる動き(背屈)②内側に捻る動き(内反)の働きをしており、③足底のアーチを保持する働きもあります。
前脛骨筋のトリガーポイントの関連痛領域は、足の甲〜母趾までが認められる事が多く、今回の症例の場合一致しており、前脛骨筋を治療の第一選択としました。

痛む局所以外にも目を向ける事は非常に大切です。

治療部位・治療経過

メイン→前脛骨筋、長母趾伸筋、短腓骨筋、長腓骨筋、前腓骨靱帯
サブ→短母趾伸筋、長指伸筋、後脛骨筋

施術1回目
仰向け(寸6-3番鍼15本、寸6-2番鍼10本)
前脛骨筋刺鍼時に、足の甲〜母趾の方への認知覚を得られる。悪いポイントに鍼が当たっている感覚がある。

施術2回目
前回後怠さが出るが、翌日から明らかに痛みの度合いが減少した。痛みは半分位になる。
ペインスケール10→5

施術3回目
更に痛みが減少する。母趾の痛みが特に抜けて来る。足の甲の方が気になる様になる。
ペインスケール5→3

施術5回目
当初の痛みはほぼ改善する。日常生活を送る上ではほぼ違和感無く過ごせる。足首外側の痛みも無くなる。走りの練習後には足の甲に多少の違和感が残る。
足の甲〜母趾にかけての痛みがほぼ改善したので、うつ伏せで腰〜足首にかけて治療範囲を拡げて全体的に治療を行いました。
上半身の状態もチェックしました。少し猫背気味である。
前脛骨筋が悪くなってしまったか?を考えた時に、骨盤の傾きだったり、上半身の姿勢の取り方だったりも考える必要があります。
身体は連動しているので、痛む局所以外にも目を向ける事は非常に大切です。

施術7回目
痛み、違和感共にとても良好である。走りの練習も思い通りに行える様になる。
ペインスケール→0

まとめ

今回のケースでは、前脛骨筋のトリガーポイントの活性化がメインの原因となっておりました。

足首の捻挫の既往があり、適切な治療を受けて居なかったりする場合、足関節の不安定性が残り、足首の動きに関連する筋肉に負担が掛かりやすくなる印象があります。(足首の捻挫の治療に関しても鍼治療はとても有効です)

何処かに痛みを抱えると、日常生活でもストレスを感じますし、運動をする方はパフォーマンス低下にも繋がります。

トリガーポイント鍼治療で痛み、違和感の根本解決のお手伝いさせて頂きます。

是非ご相談下さい。
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