症例報告
症例報告
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50代女性 耳鳴り・頭痛・耳閉塞感(耳の詰まり)

主訴

耳鳴り、耳の詰まり感、頭痛

問診

1ヶ月前頃から、右耳の耳鳴り症状、詰まり感の症状が続いている。
耳鼻科にて、薬も処方され服用しているが中々症状は改善しない状態である。(カルナクリン、メチコバール、当帰芍薬散)
最近は頭痛症状もある。頭頂部に強く感じる。
首肩の凝りの自覚もある。
以前にも耳鳴りの症状は経験がある。その時は自然に収まったが、今回程長い期間で改善しないのは始めてで、気持ち的にも落ち込んでいる。
仕事は飲食店をご自身で経営、多忙な時期も重なっていた自覚もある。

耳鼻科領域の不調に対して、鍼治療が有効である事を調べて頂き御来院頂きました。

視診・触診

触診では頚部の筋浮腫顕著、胸鎖乳突筋の筋緊張が目立つ。咬筋の筋緊張も強い。
頭板状筋触擦で頭頂部への関連痛を得られる。

治療部位・治療経過

胸鎖乳突筋、頭板状筋、僧帽筋、後頭下筋群(大後頭直筋、上頭斜筋)、咬筋、側頭筋、外側翼突筋

施術1回目
鍼の響き感は心地良い。凝りに当たっている感覚がある。胸鎖乳突筋刺鍼時に耳方向への認知覚を得られる。

施術2回目
前回治療後重怠さが出るが、スッキリ感があった。
首肩が軽くなる。治療後は顔色が良くなる。

施術3回目
頭頂部に感じていた頭痛が緩和する。
咀嚼筋がほぐれてきた感覚がある。噛み締めていた自覚が出てくる。(右の奥歯の治療もしており、噛み合わせや噛み締め等、咀嚼筋TPの活性化が症状との関係性もあったと考察する。)

施術5回目
耳鳴り、耳の詰まり感の度合いが軽減する。頭痛が消失する。
首の筋浮腫がかなり改善する。最深部の後頭下筋群(上頭斜筋)も意識的に本数を使って施術。

施術8回目
耳鳴りの緩和。耳の詰まり感が消失する。

施術10回目当初あった耳鳴り、耳の詰まり感、頭痛が改善する。
全身的に身体が軽くなる。頭もすっきりして日々の生活を送れている。

まとめ

耳鳴り、耳の詰まり感、目眩等、耳鼻科領域の不調に対しては&9312;首、&9313;咀嚼の骨格筋に形成されたTP(トリガーポイント)の改善が大切になります。

今回の患者さんのケースでも、首、咀嚼筋の筋浮腫、筋硬結の改善に伴い、耳の症状、頭痛症状が改善されていきました。

鍼がTPに当たった際に生じる響きが耳周囲に感じる反応を認知覚と言います。

当院のTP鍼治療では鍼の響き感と患者さんの訴える症状との関係性を大切にしながら、根治を目指します。

是非ご相談ください。
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