症例報告
症例報告
image image

耳鼻咽喉科に行っても原因不明…夜間呼吸困難と喉の違和感

主訴

喉のつまり感・違和感 & 夜間突然の呼吸困難

問診

1ヶ月前からの症状です。
3週間前に一度。そして良くならず1週間前にもう一度内科を受診している。

どちらの病院でも原因は分からずだった。
耳鼻咽喉科も受診し始めたが、異常は診られなかった。

初めの頃、
咳が急に出始め、
徐々に変な咳と喉の違和感が出るように。

咳はだいぶ良くなったが喉のつまり感だけがどうしても無くならない。

『喉に詰まり感がある』と医者に相談し、
アレルギー薬や漢方も試してみたが効果がない。

様々な検査もしてもらったが気管に炎症もなく異常がどこにも見られない。

最近寝ている時、
急に呼吸困難になり『死ぬかもしれない』という恐怖心が生まれるように。

発症してから1ヶ月。
ネットで色々調べてみても何が何だか分からなくなり落ち込んでいる。

悩んでいたところ知り合いから国立おざわを勧められ、来院されました。

視診・触診

見た目の異常はない。
頚部浮腫(+++)
特に後頭部や胸鎖乳突筋の筋緊張が強い。

治療筋

僧帽筋
頭半棘筋
胸鎖乳突筋
頭板状筋
肩甲挙筋
胸部多裂筋

治療結果

初回治療時、特に胸鎖乳突筋に鍼を打った際『喉に響く』という認知覚が出る。

治療開始から夜の原因不明の呼吸困難は出ておらず、それが現在も続いている。

喉の違和感は少しずつ消えていき、現在も様子を見ながら治療を継続している。

まとめ

喉の詰まりと自律神経


喉の違和感や詰まり感があり、
様々な検査をしても異常が見られない場合『首コリ』に注目です。

特に胸鎖乳突筋は呼吸器系の疾患の原因となっていることが多いです。

精神的なストレスを多く感じることにより交感神経優位になり副交感神経へ切り替えるタイミングで気管を収縮・圧迫してしまい梅咳気(ヒステリー球)を発症しているケースもあります。

中には
『私はストレスなんかありません』という人ほど『無自覚なストレス』により梅核気やヒステリー球を発症するケースも少なくありません。

無自覚なストレスをなんとなく感じさせていくように促すことも治療の流れであります。

今回の患者さんのケースでは喉の詰まり感を発症する前に変な咳(激しめな咳)もしていたことから咳が反復的に出ることで胸部多裂筋などの背中の筋肉や頚部の筋肉にTPが形成。

そのTPが蓄積され続けている事でいつTPが活性化してもおかしくない状態になっていたと思われます。

『自律神経の乱れが原因です』…と言われたとき哲学すべきは『なんで自律神経が乱れたの?』『じゃあどうやって治せば良いの?』という疑問を持つことです。

【疑】を持たないと処方された薬を永遠と飲むことになりますし、苦しむ期間も長くなってしまいます。

一分一秒でも早く『首コリ』に辿り着いて欲しいと願います。
image