当院が
エコーガイド下による刺針を行わない理由

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『ハイドロリリース注射をしたんだけど治らなかったのでコチラに来ました』…と問診時にお話を聞く事が増えてきました。

鍼師として『ハイドロリリース注射のデメリット』及び『なぜ国立おざわではエコーガイド下による刺針を行わないのか?』…を、書かせて頂きます。

ハイドロリリース注射。

検索するとたくさん写真付きの情報が出てきますので見て頂ければと思います。

簡単に言うと注射(生理食塩水+局所麻酔薬)での圧痛点治療となります。

ハイドロリリース注射には大人の保険事情で生理食塩水(100%では無い)+局所麻酔薬が入っています。なので気軽?…に行われている事も多いです。

患者希望によりしっかりとした所は自由診療で100%生理食塩水のハイドロリリース注射を行っているところもあります。

ハイドロリリース注射でのデメリット

注射「針」…による組織侵襲。これが最大のデメリットです。

気軽に行える治療法だからこその頑固なコリがある方にとっては『ここに打って欲しい!』と、同じ場所を何度も『針』で打つ事による組織侵襲が多いのです。

何度も打たれたその部位は、硬く硬結化します。

そもそも硬結が発する脳への疼痛信号をハイドロリリースにより動きを円滑化→疼痛『抑制』が目的。硬結に対するアプローチが結果的に硬結肥大化へと侵襲されてしまう事が恐いのです。

当院にも僧帽筋(肩こりに対して)・頭半棘筋(頭痛に対して)にハイドロリリースを2年間受けていた方が通院されており(2021年10月時点)、結果ポイントは肥大化&更なる症状再現が起こっていました。

挙げ句の果てに『こういう状態・注射打っても最近効かないんだけど』と医師に言うと『じゃあもう打たない方がイイね』と言われる始末…。

数年後を考えた時の根本解決治療ではないのです。『針』と『鍼』について描いた漫画がありますので添付しておきます。

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国立おざわがエコーガイド下による刺針での『治療』を行わない理由

ハイドロリリース注射でのエコーガイド下による刺針ではエコーにより『悪い所?』が患者さんに『見える化』出来る所がインフォームドコンセントによる所の患者納得度の核を突く部分であります。

①見える→②当てる(視覚情報も含む)→③「当たり!」と感じる→④これで良くなる…と思いがち、、、な所に『疑い』を持たねばならないのです。

そもそもトリガーポイントとは『責任トリガーポイントに鍼が当たり、脳がそこだ!!そこが私の悪い所だ!!と【認知覚】を感じる』のが大切な所であります。

我々施術者は『患者が痛いと言っている場所は本当は原因の核では無いのではないか?』と疑問を持たなければならない。

トリガーポイント治療は脳の認知覚による『プラセボを超えた疑問学』であると私は思っています。

見える化するのは鍼師の技術低下の極みであります。

鍼先をトリガーポイントに導く技術が本物の脳・疼痛との戦いであります。

同じトリガーポイント鍼師でもエコーガイドラインにて行う所もありますが、我々からすると、『見えないと打てないんですか?』…と疑問に思ってしまいます。

プラセボを超える疑問学を追求しなければ、最も人間の原始的な感覚である『疼痛』とは戦っていけないのです。

エコーガイドラインで打つ鍼一本の間に本物の技術者はTP形成予測部位に対して10本鍼が打ち込めます。

ハイドロリリースについても疼痛抑制は一時的。その後の筋肉の侵襲性を知って頂きたく思い、今回のページを書きました。

日本の技術で生み出した組織侵襲性の無い『鍼』(ドライニードル)。

この鍼先の感覚を手に覚え込ませる職人技術が疼痛に苦しむ方々の本物の助けになると私は信じています。

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