症例報告
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高齢出産(初産)逆子の鍼灸治療~P・S『妊娠中に鍼治療は出来るの?』

主訴

逆子 (33週)

問診

妊娠33週、初産である。
おとといの検診で『逆子が治っていないね』…と言われる。

むしろ逆子ということも知らされておらず『えっ?』という感じ。
産婦人科の先生から特に逆子体操などのアドバイスもなく…

今まで妊婦らしい症状がひとつも無く、
悪阻や歩くときの姿勢も妊娠前と変わらない感じだった。

首肩こりは結構あるが腰痛はそんなに気にならない。
浮腫や冷えは多少あるけどあまり気にならない。

無痛分娩を希望していたがこのままだと帝王切開と言われているのでどうにかして治したい。

視診・触診

妊婦さんとは思えないほど姿勢も良くスタスタと歩いている。

お腹の大きさも33週にしてはあまり出ていない。
下半身の浮腫・冷えアリ。
上半身の首肩こりが目立つ。

治療

逆子になる原因として未だにはっきりとは解明されていませんが、子宮の形状異常(筋腫や先天的なもの)、骨盤が狭い、婦人科系の疾患、臍の緒が絡まって戻れない…等が無ければ、母体の冷えや浮腫みが関係しているといわれています。

胎児は温かい方へと頭を向けてしまうため母体の足元が冷えていると自然と逆子になってしまいます。

よって逆子治療では下半身の血流改善を目的に治療を行っていきます。

国立おざわの逆子治療は、冷えや浮腫の原因となるTPを『鍼治療』で除去していきます。

深部から解した後、お灸を使って(三陰交・至陰)へ灸治療を行います。

我が院でお灸を使うのは逆子治療のみです。
pointは鍼で血流障害を改善させてからのお灸の熱刺激です。

治療部位

腰腸肋筋
中殿筋
小殿筋
ハムストリングス
腓腹筋
後脛骨筋

1回目
治療時から胎動が激しい。
よく眠れるようになった。
ビックリしたのが治療後にお腹の形が急に変わり、初めて妊婦らしい体型になった。

5回目
後期のつわりを少し発症。

7回目
検診に行くと、頭の位置が変わり逆子が治っていることが分かる。
予定通り出産できると言われる。
ここから出産後の身体の環境を考えて治療を行う。

その後数回治療。
『無事に出産しました!』…と、嬉しい報告をいただきました。

まとめ

妊娠中でも鍼治療は出来るの?


私もびっくりしたのですが、
妊娠中は鍼治療を断られてしまう…ということがあるようです。

むしろ負担なく患部に届く鍼治療こそ、妊娠中の辛い症状に有効な治療法であると私は思っています。

つわりなどの症状も首コリがある人に多く、ひどいつわり症状は首コリ治療でかなりの改善が認められます。
妊娠高血圧や血糖値・タンパク尿なども腰部や殿部の治療で数値が戻ることも認められます。

国立おざわの患者さんは知っているのですが、当院で使っているクッションは特殊なものを使用しているので出産前日までうつ伏せで治療していたママさんもいます。
「うつ伏せになれるなんて幸せー!」と喜んでくれる人が多いです。

妊娠中に鍼治療でお腹のベイビーに何かある…ということは一切ありませんので安心して下さい。
むしろお腹のベイビーはお母さんの身体が良くなることが自分にとって良いことになることが分かっています。

出産後は『急にママ』になるし『急にパパ』になります。
親になるのです。

国立おざわでは11:30の予約枠と12:00の予約枠であればスタッフが抱っこしてる間に親御さんの治療ができますよ。
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