症例報告
症例報告
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大学受験生。原因不明の微熱・発熱。

主訴

原因不明の微熱・発熱

問診

この受験に集中している一年間、発熱と微熱を繰り返している。

熱が続き、頭が重い。身体もダル重。血液検査など、色々と検査はしたが原因が不明である。
病院では『ストレス・知恵熱』など、色々と言われる。熱は高い時で39度近く出る事もある。

朝起きた時最も熱が高い。進学校の為、休むわけにはいかず、学校には何とか通学している。
首や肩の凝り感の自覚はあるが、それが微熱・発熱に関わっているとは全く思わなかった。

しかし原因が不明という事もあり、親の紹介で『とりあえず自律神経に効果がありそうな鍼治療、受けてみようよ』…という事でご相談があり、来院して頂きました。

視診・触診

ハキハキとした性格で明るい。
ストレートネック(++)交感神経緊張皮脂(+++)発疹(++)

治療

頚部環境悪化によるCNMS(頚性神経筋症候群)と判断。

頚部浮腫による自律神経失調による発熱・微熱症状と判断。交感神経緊張に傾いた体質を変えるべく頚部筋に対して副交感神経機能活性のトリガーポイント治療を行う事とした。

治療結果

週一回の治療を開始。
2回目の治療時には、この一週間はひどい発熱は出ていない。

3回目の治療時には微熱症状も緩解。1年患っていた発熱・微熱の症状が消える。

現在は東大一直線にて勉学に励んでいるとのご報告受けました。(ガンバレ)

まとめ

微熱・発熱・体温調節障害

急な発熱や続く微熱、中には低体温と言われるほどに平均体温が異常に低い方もそうですが、実はこの様な体温調節障害も『首凝り』が原因になっていることがほとんどです。
例えば一般的な『風邪』。関節が痛くなったり発熱したり…蕁麻疹が出たり鳥肌立ちっぱなしだったり…というのがほとんど風邪による自律神経の異常によって起こっています。

時々夏なのにダウンを着ないと寒い…という患者さんも来院されます。平均体温が35度、34度…という人もいます。
冬に半そで短パンの謎小学生はちょっと分かりませんが、自律神経が大きく乱れるとこの様に体温調節障害が出現します。

他にも体温とは違うのですが、最近増えているのが『手汗・足汗』の症状です。『手掌足蹠多汗症』と言います。

手のひらと足の裏は他の部位とは違い、汗腺が特殊で『精神性発汗』をします。
自律神経の交感神経が過緊張しているケースでは手掌足蹠多汗症が現れる事が多いです。最近自律神経が乱れている人が多い為増えている疾患と言えるでしょう。
手荒れや足荒れ、汗をかくことによる精神的な対人のダメージや汗で冷えるというケースも多いです。
手掌足蹠多汗症も当院では首の治療を行います。自律神経を治す薬はありません。しかし自律神経を治す技術があります。

体温関係は免疫のメカニズムとも深い関係があります。早く治した方がよいでしょう。
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