症例報告
症例報告
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舌の痛み(舌痛症)・口の中の違和感・深呼吸できない・においを感じにくい

主訴

初めは歯が痛くなり、歯の治療を行った。
それ以来なぜか舌がジリジリ・チクチクとしている様な感覚がある。常に痺れている様な感じである。
ひどい時は何かで刺されている様な感覚がある。
病院に行くと『舌痛症』という診断を受けた。
口の中に違和感がずっとあり、ストレスを感じている。
色々な病院へ行ったが原因は分らず、医師から「脳の誤作動が原因では?」という事で抗うつ剤を処方され長く服用している。
最近症状が更に悪化し、眠れなくなる。呼吸も深く入らない。
昔から歯を食いしばる癖がある。
常時痛みがある為、自分の舌の位置が気になって精神的にも参っている。
最近は嗅覚が鈍感になり、においを感じにくく料理の味さえも分らなくなってきた。

治療方針

病院では舌痛症という診断を受けたという事でしたが、過去に舌痛症患者の臨床研修の経験上舌痛症ではなく自律神経機能の乱れより起こる不定愁訴と判断し、頚部の筋を中心に治療を行いました。
頚部の筋を触れるところは細かく触診を行い、鍼で分かる所は鍼を打ちながらポイントを探して治療を行いました。

治療結果

頭半棘筋・頭板状筋を中心に、深部の多裂筋や回旋筋などの治療も行いました。
治療開始から5回程度の治療でよく眠れるようになり呼吸も楽になりました。
10回程度の治療で少しにおいの感じ方が戻ってきて、料理も少し楽しめる様になってきて、最近になり舌のピリピリ感やチクチク感が少しずつ減少してきました。

その後数回の治療で症状は消えたようです。

まとめ

口の中の症状

口の中が気持ち悪い・唾液の分泌が多い(もしくは少ない)・歯が常に当たっている様な気がする・舌が痛い・舌の位置が気になる。

意外と口の中の症状と言うのは少なくありません。
今回の様に「精神的なものでは?」とまとめられて投薬を勧められる事も少なくないでしょう。

これらの症状は自律神経が関わっている事はもちろん、他にも咀嚼筋(モノを咬む筋肉)や首の筋肉のトリガーポイント・首の側部のトリガーポイントなどが関わっている事もあります。

口の中の症状のみならず、他にも鼻の症状なども首のコリが原因による事が少なくありません。
西洋医学的には耳鼻咽喉科領域の症状なのですが、これらは原因不明と言われる事も多く、長年投薬治療を行っても改善しないという例も少なくありません。
長い間症状がある場合は改善までに少し時間を頂く事もありますが、他の症状でも首から上の不調と言うのは患者様の日常生活の質を大幅に低下させます。
季節の変わり目は少しこの様な症状が悪化する事もございます。

お気軽にご相談下さい。
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