症例報告
症例報告
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20代女性のパニック障害(症)
頭痛・喉のイガイガ鍼灸症例

パニック症状

主訴:パニック症状 喉の違和感 頭痛

ストレスを感じると身体と心が強張る

問診:学生の頃から重度の肩こりがある。
社会人になってからは頭痛や息が吸いづらいという自覚症状が出現。
もともと緊張しやすい。
職場ではストレスを感じると身体と心が強張る。

自覚症状が増えるたびに不安になり薬を飲んでいる。
自身でもなんとか改善させたいと体のメンテナンスに通っている。
一時的な効果しか感じられず根本的に治せる治療を探し求めて今回ご来院頂きました。

後頭骨付着部から背中にかけての首筋まで緊張が強い

触診:表層の筋、後頭骨付着部から背中にかけての首筋まで緊張が強い。
自律神経症状と密接な関係にある胸鎖乳突筋の浮腫が目立つ。
頭から背中までつながる頭半棘筋にも筋浮腫が強く診られた。

治療

1回目
マッサージの刺激で気持ち悪くなるご経験ありとのことから刺激量を調節しながらの治療を開始した。
僧帽筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋、頭半棘筋
筋肉の緊張が強かったため初回は細い鍼(1寸01番)で治療を行った。

2回目
前回治療後肩こりがいつもより気にならない、眠りも深くなる。本人的にも良い変化を感じる。
今ある症状以外にも耳の痛み、耳の聞こえの悪さ、めまいなどの症状もご相談頂きました。
前回同等、薄皮を剥ぐように焦らず表層の筋肉から治療しました。

3回目〜4回目
胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、頭半棘筋、板状筋
胸鎖乳突筋の集中治療を続けた結果、喉の違和感の解消。
呼吸が吸いやすくなりパニック症への不安感も軽減。

5回目
耳の痛み、頭痛が解消
頭痛薬を飲まずに過ごせるようになる。

6回目
体の緊張がかなり取れてきた。
後頭下筋群の治療を開始する。
(首の筋肉の最深部)

7回目
当初の主訴(パニック症状や喉の違和感等)は落ち着いてきたが、体の疲れがピークに達すると食欲が出ず食べることができないとご相談を受ける。

8回目
前回の治療後から食欲が出てきたと喜びのご報告を頂きました。

現在も治療継続中‥

まとめ

考察

今回の患者さんの様に症状が次々と出てくると本人もどうしたらいいのか、何から治していけばいいのかと分からず不安になります。

その不安から薬に頼る生活を続けていました。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つのバランスで成り立っています。

両者のバランスが乱れた際に頭痛やめまい・睡眠の障害や内臓の不調など、西洋医学的には『不定愁訴』...とまとめられてしまいます。

自律神経を治す薬は存在せず、一つ一つの症状に対応した薬の処方、いわゆる対症療法というのが西洋医学の限界です。

鍼治療というのは副作用もなく直接自律神経に働きかける治療ができます。

首を構成する一つ一つの筋肉にできたTPを細かく処理した結果、治療をするたびに自律神経症状が改善していきます。

自律神経を治す薬はありません。しかし、自律神経を治す技術がある事を沢山の方に認知して頂ける様に我々は日々活動して参ります。
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