症例報告
症例報告
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首の痛み・頭のフラつき・自律神経失調・微熱・多汗

主訴:心療内科で自律神経失調症、メンタルクリニックではうつ病と診断

首が痛い・頭がフラつく。
寝起きやPC作業中に辛い。頭のフラつきは常にある。
20代の時にコンタクトスポーツにて頚椎を怪我した経験がある。薬を飲むと症状は落ちつくが、すぐにまた症状が出現する。
ここ1年位症状が悪化してきて半年前からかなり辛くなってしまった。
首の痛みやコリ、フラつきが強く変な汗をかいてしまうことがある。
微熱も3ヶ月ほど続いている。身体がだるい。
心療内科では自律神経失調症と言われている。他のメンタルクリニックではうつ病と診断された。
現在仕事を休職している。

視診・触診:首全体に浮腫み

長年のコンタクトスポーツの影響でしょうか、首全体に浮腫みがみられ、初めは触診も困難な状態でした。
長い時間のパソコン作業も大きな影響があると判断し、初めの2〜3回の治療は浅い部分の筋肉から治療を行い、徐々に深部の治療を行う方針にしました。

治療:4〜7回目、筋肉が柔らかくなったのが分かる

広範囲に治療を行いました。

治療部位:頭半棘筋・頭板状筋・大菱形筋・小菱形筋・後頭下筋群

治療部位:頭半棘筋・頭板状筋・大菱形筋・小菱形筋・後頭下筋群

1回目~3回目:細めの鍼にて、表層の筋を緩める目的で治療を行った。
症状は10→8 「少し良い」

4回目~7回目:普通の鍼を使い、上記の治療部位に対しトリガーポイント治療を行った。
症状は8→5 「筋肉が柔らかくなったのが分かる」

8回目~10回目:しつこく治療を行い、症状が5→2まで減少。

(後頭下筋群の図)

現段階で来年には仕事復帰が可能な状態にまで回復している。

まとめ

鍼の刺激量

経験則に基づきますが、鍼の刺激量というのは施術者の手の感覚に頼る部分が大きくあります。
浮腫みが強度の患者様に対し初めから奥の筋肉を治療したりすると症状が悪化する事も少なくありません。
浅い部分から筋を緩めていく事が症状改善までの最短距離のケースもあります。
今回の様にコンタクトスポーツをやっていて筋肉が分厚い患者様でも表面の浅い部分の筋肉に注目して施術を行う事も大事なのです。
長年の症状ほど、皮膚の状態・浮腫み・筋の硬さなど様々な部分を手で感じ、細かい施術を行う事がポイントです。
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