症例報告
症例報告
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脊柱管狭窄症

主訴

腰が痛い。
歩いていて痺れや痛みを感じると、少し休むと楽になる。
夜に寝ている時に腰が痛い。横向きに寝ると楽である。
過去に全日本の大会に出るくらい武道に打ち込んでいた経験がある。
調子が悪い時は膝に水が溜まる事もあり、腰・膝共につらい。

クリニックでは様々な薬を処方されているが、最近はそれで良いのか?と思うこともあり、鍼治療のような治療をご家族にちょうど紹介されてご来院されました。

元々筋肉のトレーニングは好きで、カラダは常に鍛えている。
今も現役でお仕事をしている。

視診・触診

歩行時は骨盤が回旋せず、足のみで歩いているような状態。
しかし過去に武道をやっていたということもあり、筋肉量などは同年齢の方よりは非常に発達しておりました。
触診では殿部の筋に圧痛箇所が多数見られました。
腰部の外側の筋にも硬結が診られ、腰椎直側にも指が入らないほどの筋緊張が診られました。

治療

中殿筋・大殿筋・腰部腸肋筋・多裂筋に対しての集中的な鍼治療を週2回行いました。

初めは下肢の循環改善および痺れの除去を目的として殿部の筋に対して治療を行いました。
2週間で4,5回ほど治療を行い、以前よりも歩行が楽になりました。

歩行が楽になった段階から腰部腸肋筋と、、、

多裂筋に対して鍼治療を行いました。

そこから計15回ほど治療を行い、現在は始めの頃の症状を10とすると4くらいまで減少しているようです。

現在継続治療中。。。

まとめ

脊柱管狭窄症の鍼治療

60代~70代、80代位になりますと『腰が痛い』『足がしびれる』『歩くのがつらい』・・・といった症状で精密検査を行うと,多くの方は『脊柱管狭窄症』と診断されます。

これはご年齢と共に生じる身体の変化です。

しかしながらここで考えるべき事は「現在出現している症状のどこまでが脊柱管狭窄による症状なのか?」という事です。

脊柱管狭窄症ではひどい場合だと膀胱直腸障害なども起こります。

今回のケースでは間欠性跛行(歩いていると痺れてきて、前かがみで休むと楽になる歩行様式)がありましたが、夜に寝ている時の痛みや単純な腰痛も絡んでいると判断し、そこに対してアプローチを行いました。

現在10→4にまで症状は軽減しています。

脊柱管の狭窄自体は治っておりませんが、自覚症状が軽減しているということです。

日常生活も大分楽なようです。これからもっと楽になると思います。

脊柱管狭窄症と診断された患者様は、「現在の症状は全て脊柱管狭窄症によるものなのか?」と考え、薬で良いのか?注射で良いのか?それとも手術しかないのか?…と悩んでいる方も少なくありません。

選択肢の一つとして「鍼治療を行ってみてはどうか?」と思って頂けるよう我々も活動して参ります。
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