症例報告Case reports

リスフラン関節周辺の
靭帯のTPによる疼痛治療

【20代男性】

主訴

社会人サッカーをしている。2週間前練習中にスパイクで右足関節を踏まれた。直後から強い痛みと、腫れが出現。右足の甲~中指、薬指周辺に痛みを感じる。歩行で体重が掛かると甲の部分が強く痛む。
自宅に帰り、自分でアイシングの処置をした。
翌日、整形外科でレントゲン検査を行う。『骨折はないので安静に…』との事で湿布、漢方薬を処方される。
しかし痛みと腫れが改善しない為、御来院頂きました。サッカーの試合のシーズン中の為、なるべく早期に改善して復帰したいとのご希望でした。

視診・触診

視診では、右足の甲~指先にかけて健側の左足と比較しても明らかな腫れが見られました。(足背の腱が見えない程の腫れ)
触診ではリスフラン関節・背側足根中足靭帯(第3、4指関節面)に顕著な圧痛がみられました。

以上の事から『右足リスフラン関節の捻挫』と判断し施術しました。

補足

リスフラン関節は甲の中心部にあって中足骨(指の骨)と立方骨、楔状骨(甲の骨)を繋ぐアーチ状の構造をした関節です。
あまり、聞き慣れない名前ですが、歩行動作の、着地時など足に体重がかかったときに衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。

治療部位

施術部位としては、第3、4指関節面、背側足根中足靭帯を中心に行いました。この様な病態の場合は損傷部位をダイレクトに鍼治療→打撲や捻挫でもTPは形成され疼痛を誘発します。
血流の通り道を作り足背の腫れを改善する目的で背足骨間筋も施術しました。

その他にも、足関節の動きに関わる筋肉にもアプローチしました。(前脛骨筋、後脛骨筋、短腓骨筋、長腓骨筋)

施術1回目→腫れの減少。足背の腱が見える様になった。まだ加重すると痛い。
ペインスケール10→6

施術2回目→腫れが更に減少。歩行時痛の緩和。
ペインスケール6→3

施術3回目→腫れはほぼ消失。痛みもだいぶ緩和。
ペインスケール3→2、1

施術4回目→腫れ、痛み共に良好。ジョギング、リフティング等軽い動作から練習にも復帰できた。

まとめ

人間の足は28個の骨から構成されています。それぞれ、骨と骨は靭帯によって連結され関節をつくっています。
今回のケースではリスフラン関節部の靭帯の損傷による疼痛がメインで、鍼治療で靭帯部の局所の治療。腫れに関しては、末端の背足骨間筋、その他下腿の足関節の動きに関与する筋肉にアプローチする事で、悪循環の改善が促すことが出来ます。
捻挫等の腫れを伴う外傷は『腫れさせない』『早期に腫れを取除く』この2点が出来るかどうかで予後が大きく変わってきます。
あまり知られていませんが、トリガーポイントは捻挫・打撲などの外傷でも形成されます。湿布などの保存療法で痛みは引いたが多少の痛みがまだ残る…季節の変わり目などに痛みが出る…怪我をし易くなった…というのはまだそこにトリガーポイントが残っているからです。

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