症例報告
症例報告
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味覚障害・食欲不振

主訴

3年前、背中の痛みと腰の痛みがあり病院へ行くと「脊柱管狭窄症」という診断を受ける。
痛みがずっと続いていたせいか、その時期に味覚障害になる。味がわからない日々がずっと続き10キロくらいやせてしまった。
様々な病院を回り、現在も薬を大量に服用している。
色々な検査をしたが、何も異常がない。
心療内科を勧められ長く通院するが薬が増えるばかりで全く改善が無い。
最近では心療内科の薬は止め、離脱症状に苦しんでいる。
ご家族が「鍼治療はどうか」という事で色々と調べてくれて、当院を受診されました。

視診・触診

大分歩き方もフラフラしており、治療用のベッドに乗るのも困難な様子でスタッフの補助なしでは横になれない状況でした。
頚部・背部に過度の筋浮腫があり、それらを中心に治療する事にしました。

治療

大分症状が辛かった為、週二回の集中的な鍼治療を行いました。
刺激を考慮し、負担の少ない鍼治療のみの施術を行いました。

1回目~3回目:ベッドに乗るのはスタッフの補助が無いと難しい状態。しかし治療後は身体の循環が良くなりスッキリする。
4回目~10回目:食欲が出てくる。味覚も少しずつ改善。体重が3キロ程増加する。
11回目~15回目:治療用ベッドにスタッフの補助なしで横になれるようになる。治療後も初めは自分で起き上がる事が出来なかったが自分で出来る様になる。体重が当初より5キロ増加する。
16回目~20回目:背中や腰の痺れが無くなる。食欲も元に戻る。味覚はほぼ正常に戻る。当初よりも体重が8キロ増加する。
21回目~25回目:味覚も正常。体重も当初より10キロ増加し元に戻る。歩行も自分でしっかりと歩けるようになる。背中や腰の痺れも無くなる。

まとめ

治療部位

今回のケースでは背部や腰部の痛みが長く続いた事によるストレスから自律神経が乱れ、各種不定愁訴が起こっていたものと考え、頚部および背部の治療を中心に行いました。
   
頚部・背部は頭半棘筋・小菱形筋を中心にトリガーポイントを処理しました。

   
消化器系の活動を亢進させる為に背部11胸椎と12胸椎棘突起直側にあるトリガーポイントも処理しました。

今回の症例では患者様の体力を考えながら治療する事が難しかった例です。
悪い場所を探せばきりがない程の症状だった為、身体の負担をいかに軽くして最良の治療結果を出すという事に集中して治療いたしました。

体力が戻ってきたのでこれからドンドンと更に改善していく事でしょう。
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