症例報告
症例報告
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ジーーーーッと低い音の耳鳴り

主訴

ジーッと低い音の耳鳴り

問診

3ヶ月ほど前からの症状だそうです。
キッカケは特になく、朝起きたら音が気になり始めました。

大きな病院に行きMRIも撮ったが異常は診られず、一応出された薬は服用しているがあまり変化ないそうです。

耳鳴りの他に、低い音が少し聞こえにくい気がする。
めまい、眼振などはない。

日常生活には支障ない為そこまで困らないが、ふとした時気になる機会が増えてきた。

特に夜眠りに着こうとしたときに気になる。
職場の同僚に国立おざわを勧められたとのことでご来院されました。

視診・触診

耳鳴り症状と関連のあるポイントを細かく触診したところ、側頭筋周辺と胸鎖乳筋に強い浮腫が診られました。

また頭半棘筋や僧帽筋に著名な筋硬結が確認できた為、日常的に自律神経のバランスも乱れているのではないかということが推測されました。

治療

自律神経の調整を目的に頭半棘筋と後頭下筋群、耳鳴り症状へのアプローチとして下記
①側頭筋
②咬筋(翼突筋)
③胸鎖乳突筋
…の治療を行いました。

1回目:若干耳鳴り症状に変化が出る。少し楽になったような気も…??

3回目:症状には日によって波がある。音が小さくなったと感じることも。

5回目:就寝時、音が気にならず眠れる日が増える。

10回目:その後症状の波は小さくなり、耳鳴り症状は消失しました。

まとめ

未だ科学的に証明されないトリガーポイントによる『症状』とは


西洋医学ではEBM(エビデンス・ベースド・メディスン)いわゆる『科学的根拠』が無いと治療する事ができません。

よく身近な疾患でも見まわしてみると、
腰痛の原因は?
頭痛の原因は?
パニック症の原因は?
慢性疲労の原因は?
では、耳鳴りの原因はなんですか?
…『?』だらけなのです。

これが盲点であり、見えないものを自分自身で考えて哲学しないと良い治療には辿り着くことはできません。

トリガーポイント治療はEBMを超えたところにあり、実際に良くなるという『事実』に基づいて治療をしています。

真実は『嘘偽りない本当のこと』をいいます。
事実は『実際に起こったこと』をいいます。

トリガーポイントが出来る部位によって、『症状』が現れます。

今回のケースの様に側頭筋・咬筋・胸鎖乳突筋にトリガーポイントが出来ると『耳鳴り』という症状が引き起こされます。

トリガーポイントは『引きがね点』という意味です。
つまり、トリガーポイントが引き金により症状が出る…というところがEBMを超えた事実です。

このEBMは恐らく私が生きている間には解明されないと思います。

だからこそ、今こそ沢山の事実を語り、いつかそれは真実になるでしょう。
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