症例報告
症例報告
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対人関係のストレスで身体に異常が…~聴覚過敏・睡眠障害・パニック症~

主訴

対人関係のストレスで身体に異常が…。。。
聴覚過敏・睡眠障害・パニック症などの自律神経症状

問診

職場での対人関係がうまくいかず1年以上悩まされていたそうです。

初めの頃は特に身体に症状が出ることはなく、メンタルが辛いだけでなんとかやり過ごしていた。
しかし、数ヶ月前に突然耳の聞こえ方に違和感が現れてきた。

通常だったらそこまで気にならない音でも大きく聴こえたり、やたら耳の中で音が響いたり明らかに異常な状態に。
心配になりすぐに耳鼻科へ。

『聴覚過敏症』 と診断され、『ストレスや自律神経の乱れが原因では?』と言われました。

医者からは休職を勧められたものの、もう少し様子を見てみようとしばらく仕事へ。
しかし一向に改善せず、、むしろ以前より症状が悪化していきました。
更に睡眠障害や軽度のパニック症状も出てきてしまい、働くことはおろか日常生活にも支障をきたしているご様子。

当院に来院された時には前の職場は退職し、症状が出て数ヶ月経った状態でした。

これまでに耳鼻科をはじめ、漢方や耳症状に強い鍼灸院などへも通院したがさほど変化はない。
1ヶ月半後には違う職場での復職が決まっており、それまでに少しでも改善できれば嬉しい。

ネット上で聴覚過敏に対する治療法を模索する中、国立おざわを見つけてご相談がありました。

視診・触診

視診
特に異常はない。

触診
首から肩にかけて過度な筋緊張と浮腫がみられる。
患側の胸鎖乳突筋に圧痛と硬結がある。

治療

①頭半棘筋
②僧帽筋
③肩甲挙筋
④板状筋
⑤上頭斜筋
⑥胸鎖乳突筋
⑦側頭筋
⑧内・外側翼突筋

治療経過

1回目
術後、頭がスッキリする。

2回目
前回後、治療当日はよく眠れた。
耳の症状はまだ変化がない。

4回目
前回の治療後、耳の調子がいいタイミングが何度かあった。
睡眠は以前より取れている。

5回目
前回より調子がいい時が増えてきた。
耳の症状が気にならない時もある。

6回目
調子が良い。
気持ち的にもホッとした。
睡眠障害も改善。

無事に復職して、現在も定期的に治療は継続している。

まとめ

『良くなる』…という安心感


そもそも『鍼治療』というのは言葉は一つですが様々な治療法があります。

私がトリガーポイント治療を率先垂範する理由の一つが、『首のトリガーポイント治療で多くの自律神経が原因とされる【病気】を治療する事ができる』…というところにあります。

首が浮腫むと『頚部浮腫』という状況になり、副交感神経を圧迫します。

副交感神経を圧迫されることにより自律神経のバランスが乱れ、交感神経緊張の身体が出来上がります。
こうなるとコリに無自覚な人ほどドカンと不定愁訴が現れます。

この不定愁訴の組み合わせにより『聴覚過敏』と診断されたり『突発性難聴』と診断されたり『○○症候群』と診断されたり、、、

本人は『耳に症状が出ているから耳が悪いに違いない』と思いがちですが、症状が出ている場所と原因は必ずしも一致しないところに答えがあります。

色々と治療を試して治らず、、、鍼治療を選択される方の多くはファーストチョイスではありません。

治療をして『良くなることが分かること』を体感すると、今までの不安もスパッと消えます。

他の症状が出た時も『これも前と同じく、症状が出ている場所が原因では無いかもしれない』と思えます。
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