症例報告
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TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)に対するトリガーポイント治療

【TFCC損傷とは】


TFCCは別名『三角線維軟骨複合体(さんかくせんいなんこつふくごうたい)』といいます。
手首の小指側に①尺骨三角骨靭帯②尺骨月状骨靭帯③掌側橈尺靭帯④背側橈尺靭帯という4つの靭帯が手首の小指側にある関節円板を取り囲むようについています。
これらを複合的に呼んでTFCC(三角線維軟骨複合体)といいます。
TFCC損傷はレントゲンには写らない為MRIでの診断をお勧めします。
しかしながら注意点は、例えそこに異常があったとしても、果たしてその異常が今起こっている痛みと関係があるのかと考えると、実は関係が無い可能性もあります。
手首を構成する骨格筋や靭帯のトリガーポイントが原因で、手首の小指側に痛みが出ている事も多くあります。

病院にてTFCC損傷と診断されご来院

主訴

手首の痛み。
病院にてTFCC損傷と診断された。
2〜3ヶ月痛みが継続し、仕事に支障がある為何とかして欲しいという事でご来院されました。

手関節の尺屈・背屈時に痛み

視診・触診

特に視診や触診では異常は見られなかった。
手関節の尺屈・背屈時に痛みが再現する。

トリガーポイント療法

治療結果

小指伸筋・方形回内筋に対するトリガーポイント療法を行いました。
5回目の治療時から症状は半減し、10回目の治療ではほぼ痛みは消失しました。

その後数回の治療で症状は消えたようです。

まとめ

TFCC損傷は鍼治療で良くなる

初めにお話しましたが、MRI結果や病院での診断が出たとしても、筋肉や靭帯のトリガーポイントを治療する事により症状は改善していきます。
細かい部分の為刺鍼には技術を要しますが、的確に治療を行えば徐々に改善する症例が多くあります。
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