症例報告
症例報告
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母指(親指)の痛みと運動障害

主訴

右親指の痛みと動かすとカクンとなる症状。
痛くなって7ヶ月。
色々なところへ治療へ行った。
右の母指関節部の痛み。
動かすとカクンとなる。
母指腱の伸張でも痛みが出る。
初めは接骨院に行き電気治療と超音波治療を行ったが良くならない。
その後整形外科へ行くと、安静・固定と言われたがこれも良くならない。
更にその後鍼灸院へ行き、鍼治療とお灸での治療を行ったがこれも改善しない。

視診・触診

親指の屈曲運動がかなり制限されていました。
触診では前腕部の緊張が強く、初めの痛みから7か月以上経過しており、母指に関係する部位だけではなく、様々な筋が絡んで現在の症状が出ているものと判断し治療を行いました。

治療

初めは細めの鍼にて母指屈曲外転運動及び母指の対立運動を改善させる為、母指球筋に対してのアプローチを行いました。

母指球筋(A短母指外転筋B母指対立筋C短母指屈筋D母指内転筋)

①短母指外転筋
②母指対立筋
図にはありませんが短母指屈筋の治療も集中的に行いました。

その後、痛みそのものは軽減してきた為、カクンと動く機能障害が目立つようになり、長母指伸筋や短母指伸筋、長母指外転筋などの伸筋群の治療を行いました。

様々な筋の動きの異常があった為、今回の様に親指に負担の続く長い症状になってしまったと考え、短橈側手根伸筋などの前腕部の治療も集中的に行いました。

更に前腕部に負担をかける要因は何だったのかと考え、職業的に書く動作が多いと判断し、棘下筋の治療を集中的に行いました。

現在の痛みは初め10とすると1に減少。
カクンとなる動きはまだ気になる部分はありますが今後改善して行くでしょう。

現在も継続治療中。。。

まとめ

細かい部分の細かい治療

細かい部分の治療では一般的にはSSPなどの電気治療や超音波治療などが行われる事が多いのですが、症状が長引いていれば長引いているほどにそういった循環改善レベルの治療では改善が乏しくなります。

症状が長引いているという事は的確にその原因に対してアプローチできていないと考えるべきであり、すぐに治療方針を変える必要があります。

今回痛みの原因は各細かい筋に形成されたトリガーポイントが原因であり、運動障害に関しては細かい筋肉の筋連動がうまくいかずに起こっているものと考えられます。

例えば急に足の裏が痛くなったり膝が痛くなったりした場合、足の裏や膝を診る事は当然なのですが、なぜ?そこが痛くなってしまったのか?と考えた時に自覚症状のない腰のトリガーポイントや殿部のトリガーポイントによる筋連動の異常を考えるべきです。

局所的な症状が改善してもそれはあくまで一時的な改善の事が多く、どうせ治療するならば、やはり根本的に治癒する為の治療発想が求められるでしょう。
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