症例報告
症例報告
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MRIにて脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアと診断された腰・殿部・足の痛み

主訴

腰の痛み。
1ヶ月ほど前から痛くなってきた。
初めは軽い症状だったが最近になり立てなくなった。腰に激痛が走る。
徐々に大腿部外側から下腿部外側の方にも痛みが出るようになる。
病院に行き、MRIを撮ると脊柱管の狭窄及びヘルニアが認められた。
医師には「脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアによる症状」と診断を受けた。
血圧も150に上昇している。痛みと共に比例して上がっているような感覚である。
過去に大病の既往があり、かなり体重が減り筋肉量も減っている。
医師には手術をしなければ治らないと言われた。家族の勧めもあり、当院を受診されました。

問診

脊柱管狭窄と椎間板ヘルニアによる症状と診断を受けた事から、痺れの有無を聞くと痺れは無い。という返答。
しかし腰から下腿にかけての重だるい感じや激しい痛みはある。
足関節の伸展動作や屈曲動作に問題はない。
ヘルニアは若い時に一度した事がある。

『痺れがない』という事だった為、年齢相応の狭窄があり過去のヘルニアの既往からMRIにて画像診断による症状決定の可能性があると判断し、『この症状は中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋のトリガーポイントによる関連痛の可能性があると判断』し治療を行いました。

治療

中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋に対する響鍼治療を行いました。
うつ伏せになる事が出来ない為、横向きで治療を行いました。

1回目:変化なし
2回目:10→9 あまり変化はないが、ちょっと良い気がする。
3回目:9→7 気持ち的に大分楽になる。
4回目:7→4 大分良い。痛みがほぼ半分以下に軽減される。
6回目:4→3 外に散歩に出てみようかと思える様になる。。。が歩くとまだ少し痛む。

その後数回の治療で症状は消えたようです。

まとめ

今回の症例では、『画像診断による誤診』というのが明確に出ている症状です。
誤診と言ってしまうと批判的で申し訳ないのですが、人は「目に見えるもの」を信じてしまいます。
①痛みが出る→②MRI・レントゲン・CTを撮る→③それを『見る』→④それが『痛みの原因だ』と決めてしまう。。。
こういった流れが現代の診断になっています。
痛い場所を触る訳でもなく、痛いと言った場所が原因だと決めつけてしまったり、、、
多くの患者様にお話を聞かせて頂くと、近年痛みや痺れの治療に対して、薬や湿布、リハビリ、画像診断…そういった診察方法に疑問を持つ方も増えてきたように思います。
痛みや痺れに対する認知。
時代が動いています。
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