症例報告
症例報告
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デスクワークによる殿部TPから出る
股関節から足までの痛み

主訴

4ヶ月ほど前から左殿部の奥の方~股関節外側~すねの辺りまでズキズキとした痛みがある。歩く時や立つ時に痛みが出る状態で、雨の日などは痛みが増す。
15年前からバレエをしているが最近は痛みの為、お休みしている。普段はデスクワークで長時間座りっぱなしのことが多く、坐骨辺りに痛みを感じることもある。

視診・触診

視診では特に異常は診られませんでしたが、触診では左の仙結節靭帯の圧痛と、中殿筋に著明な筋硬結が診られ触診の段階で認知覚も出していました。
さらに前脛骨筋にも認知覚が診られました。

治療

以前にも他の治療院で鍼を受けたことがあり、その時は油汗が出るほど刺激には弱いということでしたので、今回は細めの鍼を使って刺激量を調節しました。
症状が強く出ていた為、最初は週2回のペースで治療しました。

1~2回目→寸6-1 20本 中殿筋、小殿筋、前脛骨筋を治療。

・・・置鍼中、油汗が出ることもなく、初回翌日の朝には痛みが減少した。しかし台風の影響もあり、元に戻ってしまう様な状態。気候の変化による痛みの再現は自律神経に大きく作用するトリガーポイントの特徴でもあります。
ペインスケール10→7

3~4回目→寸6-1 25本 上記部位に加え、大殿筋、仙結節靭帯を治療。

・・・鍼の響きにも慣れてきて、痛みも半分になるがまだ波がある。
ペインスケール7→5

5~10回目→寸6-1 25本 上記部位に加え腓腹筋を治療。その日の状態に合わせて本数の配分を調節。

・・・10回目の治療後にはずっと休んでいたバレエのレッスンを最後まで通しで出来るくらいにまで回復しました。5→3

状態も良くなってきたので10日~2週に1回のペースにシフトし、状態の良い時間を増やせてきています。

まとめ

お尻の筋肉と言っても大殿筋、中殿筋、小殿筋、梨状筋、上双子筋、下双子筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋など、様々な筋肉があります。今回一番症状を出していたのが中殿筋。

ここにトリガーポイントが出来ると、股関節外側の痛み、他にも大腿部外側へ痺れ症状を出すこともあり、坐骨神経痛と誤診されることもあります。今回のケースでは痺れ症状までは出してはいませんでしたが、15年間バレエをやっていたこともあってか、かなり頑固なコリが形成されていました。殿部は歩行する際に重要な筋肉であり、常に重荷のかかる場所です。さらに分厚い筋肉である為、鍼で的確にポイントを捉え、しつこく治療していくことが良くなる近道なのです。
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