症例報告
症例報告
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CNMS(頚性神経筋症候群)微熱・ダルさ・フラつき・下痢・倦怠感・頭痛

主訴

一昨年冬から頭痛・下痢・微熱・倦怠感などに悩まされている。
常に37.5度の熱があり、身体がダルく集中力の低下もある。
病院に行くと自律神経失調症という診断を受け、毎日薬を服用している。
学業にも支障が出ている為早期に治療して欲しいという事でご来院されました。

問診・視診・触診

視診では首や背中に湿疹があり、皮脂も診られた。
触診では首の浮腫みが強かった。
問診の結果、数多くの自律神経失調症状があり、それらは全て首のコリから出ていると判断しました。
コリにより下痢や微熱などの自律神経症状が出現し、コリによりダルさやフラつき、倦怠感が出現していると判断しました。
特に半棘筋からの関連痛である頭痛症状も出ていた為、その部位をメインに施術していきました。

治療

今後薬を飲み続けるのも良くないため、早期改善を目標に集中的に治療を行いました。

後頭骨付着部の筋肉を中心にしながら背部の治療も行いました。
●治療部位:頭半棘筋・頭板状筋・僧帽筋・菱形筋

特に浮腫みの為に指では触診困難だった頭半棘筋の中間部付近に集中して治療を行いました。

治療結果

学校生活に支障があった為、週二回の集中的な鍼治療を行いました。
浮腫みが強かった為、初めに鍼を打ち浮腫みを取った後に手技療法を加える手法にて治療を行いました。

1回目~15回目:なかなか症状の改善が得られなかった。しかし鍼の響きは強く感じる。とにかく微熱が辛い。
16回目~32回目:微熱が下がる。それに伴いダルさやフラつき・下痢症状なども無くなる。
週一回の治療へ。
33回目~48回目:全ての症状が無くなる。疲れた時などは少し症状が出ることもあるが悪化することはない。
無事に学校も卒業することが出来る。

まとめ

熱い話で恐縮なのですが、私の治療院ではいつも予約時に気をつけていることがあります。
それは患者様のお時間を頂いているという事です。
私達は治療院で待っているだけですからお時間を使って来てくれているのは患者様の努力ということになります。
不定愁訴などで悩む期間が長ければ長いほど、治るのに時間を要することがあります。
悪くなる期間が長かった人ほど、良くなっていく実感も感じることができにくい事もあります。
微熱などの数値として出るものがあれば良くなっているという実感を得ることが出来ます。
しかしその他の不定愁訴がたくさんある場合、実感するのに時間がかかるケースが有るのです。
つまりは患者様が『時間を使って来て頂く努力』をしている事…それを理解し、施術者は『信じて通院して頂く努力をする事』が必要だと思うのです。

『必ず治ります。』

そう言えない治療者がどれだけ多いことでしょうか。
施術者を信じて通ってきて頂いた患者様の症状が改善した時に、私はいつも『通って頂いてありがとうございます。』と言います。
鍼治療は声が聞ける現場です。
改めて熱い話で恐縮です。
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