症例報告
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体温調節障害による異常発汗&熱中症と首コリの関係性

主訴

体温調節障害による異常発汗

問診

元々そこまで汗をかく体質ではなかったそうです。
ここ3ヶ月くらいのこと・・・異常に汗をかくように。。。

毎朝起きると汗でびしょびしょになっている。
エアコンをつけているので部屋が暑い…という訳でもない。

暑いから汗をかく…というよりも、急に汗が噴き出てくる感じ。

日中もそこまで暑さを感じていない時に急に発汗することがある。

エアコンなどの風に当たると温度がそこまで低くないのにも関わらず、すごく寒く感じるように。

自分自身で『身体の体温調節がおかしくなっている…』という感覚がある。

かかりつけ医の先生に相談してみたところ、
『自律神経の乱れかな?少し遅い更年期かもね…』と、言われた。

漢方薬などを処方され、飲みつつしばらく安静にして様子見をみていた。。。が、一向に改善の兆しがない、、

日が経つにつれて身体の倦怠感や食欲も以前より落ちてきてしまっており、クラクラするめまいも出てきている。

昨年あたりからは足がジンジン痺れるような感覚もある。

友人に相談したところ、
国立おざわを勧められご来院されました。

視診・触診

視診
顔色が悪い

触診
頚部の筋肉の筋緊張が強い。
交感神経緊張時にみられる皮脂の過多もある。
頭半棘筋ラインの顕著な圧痛もある。

治療部位

①頭半棘筋
②僧帽筋
③肩甲挙筋
④頭板状筋
⑤大後頭直筋
⑥胸鎖乳突筋
⑦胸部多裂筋

治療経過

1回目
術後、身体の力がスッとぬける感じがする。

2回目
初回治療後、久しぶりによく眠れた。
その時は汗をかいていなかった。数か月ぶりのこと。
食欲も少し出てきた。

5回目
数日は寝汗も落ち着いていた。
めまいも軽減。

8回目
調子がいい。
発汗も落ち着いており、以前より体温調節ができている感じがする。
めまい、食欲も回復している。

今まで自分自身のことを健康・元気・病気知らず…と思っていたが、
今回の症状で無自覚のコリを自覚するように。

現在も週に1回の治療を継続している。

まとめ

自律神経と体温調節~熱中症のリスクについてOZAWAが語る~


9月だというのに…
9月だというのに…!
暑い、、、暑すぎます。。。
夏炉冬扇…
どっぷり浸かるしかありません。。。

さて、
『体温調節の為に行う身体の反応はなんでしょう?』
→汗をかくこと

『汗をかくところは何というでしょう?』
→汗腺

『汗腺は何の神経が支配しているでしょう?』
→自律神経の交感神経

『汗腺には交感神経しか分布していないの?』
→ハイ。その通り。


『体温調節』の生理的な働きでは『交感神経機能による発汗』が主です。

つまり、
発汗が異常なのは、
交感神経の異常緊張によるものなのです。

ホットフラッシュや手や足の異常な汗、
頭の異常な汗などは自律神経失調のサインです。

これ程までに暑いと、
誰でも熱中症リスクは高くなりますが、
首コリ環境である人ほどカラダが交感神経緊張に傾いているので更にリスクが高くなります。

ちなみに番外編ですが・・・
『発汗』…というのはある一定の温度になると必ず人間の身体に起こる生理的な反応です。

サウナで汗をかくのは当たり前。
ホットヨガで汗をかくのは当たり前。
汗をかくと「ととのう」…と感じているのは、交感神経過緊張になることによる一時的な副交感神経の実感です。

疲れやすい人はサウナを求める傾向があります。
それが『ととのう』…と勘違いしているのです。
そして依存していく。。。

夏は痩せやすい…というのは実は嘘。
夏の方が代謝が落ちるので太りやすいのです。
(暖かい国の人は太っている人が多い事実)
逆に冬は筋肉が熱を生まなくてはならないので代謝が上がり、痩せやすいのです。
(寒い国の人は太っている人が少ない事実)

これもまた、
盲点なり。
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