症例報告
症例報告
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部署の異動が引き金で…イライラ・動悸・全身の謎の痒み

主訴

部署の異動が引き金となり次々に現れた症状群
(下痢・動悸・パニック症・発疹・不眠・イライラ・全身の痒み)

問診

2年前から苦しい症状が続いています。
当時職場で部署の異動があり、
それがかなりストレスでした。

異動した当初はなんとかやり過ごしていた…が、
徐々に体調が悪化してしまいました。
下痢にはじまり、動悸やパニック症、やる気が出ない、、、、

今まで感じる事のなかったイライラ感や原因不明の発疹、不眠まで出てくる。。。

体温が上がると身体が異常に痒くなるという謎症状まで出現。
『いったい自分の身体はどうなってしまうのか…』と常に不安だったそうです。

心療内科や循環器科、消化器内科などに通院しても症状は改善せず、ずっと我慢していました。

ネットで自分の症状について調べているとそのほとんどが自律神経症状に当てはまることにたどり着きます。

自宅近辺で治療院を見つけ、鍼灸院に週に1回のペースでしばらく通院したそうです。

症状は5〜6割程の改善がみられたがそれ以上は変化がない。

仕事のストレスや環境の変化、天候によっても症状が左右されやすく、ガクッと状態が悪くなることもある。

もっと根本的に治したいと思い、自律神経に特化した治療院を探す中で、国立おざわのブログにご自身と同じような症例報告が紹介されていた。

現在特に、
不安感や物事をマイナス思考に考えてしまうなどの気分の浮き沈み、イライラ感や身体の痒み等の症状が強い。

視診・触診

視診
血色が悪い。
筋緊張による肩甲骨の挙上がみられる。

触診
頭半棘筋停止部及びそのラインに顕著な圧痛がある。
胸鎖乳突筋の浮腫もみられる。

治療部位

①頭半棘筋
②僧帽筋
③肩甲挙筋
④板状筋
⑤大後頭直筋
⑥胸鎖乳突筋
⑦胸部多裂筋
⑧棘下筋

治療経過

1回目
術後、しばらく身体の怠さが残る。
夜は久しぶりにぐっすり眠れた。
治療翌日は気分が良く、無理をし過ぎたせいかその次の日は倦怠感が強かった。
それ以降は安定し、調子が良い。

2回目
イライラすることが少なくなってきた。
気分の浮き沈みもあまりなく、調子が良い。
痒みは少し残っている状態。
2年間悩んでいた症状だったので嬉しい気持ち

3回目
イライラ感は全くない。
睡眠の質も良く、少し上向きな考えが出来るようになってきた。
痒みも以前より軽減し、全体的に良い状態を保てている。

10回目
初診時の雰囲気とは全く違い、
元気に過ごせているとのこと。
仕事も楽しい。

現在も週に1回は治療継続中である。

まとめ

原因不明の病気がほとんどである…という事実


『頭痛の原因ってなに?』
『腰痛の原因は?』
『動悸の原因は?』
『慢性疲労症候群の原因は?』

さて、

西洋医学では科学的根拠(EBM)に基づき治療を行います…が、そもそも原因を深掘りすると不明のものがほとんどであり、不明にしたくないからこそ投薬により症状を『抑える』という盲点があります。

確かに頭が割れそうな頭痛があれば、薬を飲んで抑えることは生活の質上大切です。
腰痛が酷くて眠れない…という場合は睡眠時間確保の為に痛み止めを飲むこともアリでしょう。
ただ原因を深掘りしないと永久エンドレスなループの始まりになることにさえ気が付きません。

死ぬまで高血圧の薬を飲んでいる人が沢山いる事実は『いいこと?』『わるいこと?』。

さて、

今回のケースでは部署異動が引き金になりました。
症状の全ては『交感神経過緊張』による症状です。
トリガーポイントには①疼痛②痺れそして③自律神経症状があります。

トリガーポイント活性の条件は①外力②圧迫③過度の使用④冷刺激そして⑤ストレスがあります。

心の環境というのは身体に出ます。
それが出やすい人、出にくい人もいます。
出やすい人が弱い人、、、という訳ではありません。
出にくい人も出る時はドカンと出てしまうのです。
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