不安神経症(全般性不安障害)の鍼治療

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症例報告
不安神経症(全般性不安障害)の鍼治療

【50代女性】

主訴

5〜6年前に心療内科にて不安神経症と診断される。
発症時、新幹線に乗っている時に「ん?何かおかしいぞ?」ということになりパニックの様な症状が出る。それ以来何回かそういうことがあり電車などに乗る事が出来なくなる。

現在もずっとその症状が続いている。
特に地下鉄がつらい。飛行機は無理である。
特に窓が開かないもの。閉所が辛い。
治らない為認知行動療法などもした。
カウンセラーにも長くお世話になった。

それでも症状は改善せず、現在も汗や動悸、時にひどい恐怖感におそわれる。

特に疲れているときに症状が強くでる。
生理前後もそのような症状が多い。
昔から首凝りがひどい。特に社会人になってから顕著に首の違和感が出る。
40年近く症状に悩んでいる。

最近は特に頭痛が強い。
薬を飲まないと起きあがれないほどである。
顔面部の突っ張り感がある。最近は白髪も急に増えた。髪も少し抜け始めている。

知り合いに当院を勧められご来院して頂きました。

治療

長年の症状の為、初回時は細い鍼を用いて治療を行いました。

刺激量を調節しながら後頭骨付着部や乳様突起付着部の筋を中心に治療しました。

①頭半棘筋②頭板状筋③胸鎖乳突筋④僧帽筋

治療結果

初回時の治療から頚部のコリ感の緩和が診られました。
3回目の治療時からは発作が治まりました。
6回目の治療時からはほぼ症状を感じずに過ごす事が出来、来月から今までお休みしていたお仕事に復帰できる程に回復してくれました。
その後数回の治療で症状は消えたようです。

不安神経症などの心療内科領域の鍼治療に求める事

私は心療内科領域の診断名について納得のいかない部分が多々あります。
多くの不定愁訴が混同して様々な疾患名をつけられる事が多く、今回の症状の様に回復を遅らせる要因になるからです。
パニック症・うつ病・自律神経失調症・不安神経症などなど、心療内科領域には症状から推測した疾患名が多数存在します。
これは危険です。
疾患名をつける事により的確な治療を遅らせる可能性があるというのは何のメリットにもなりません。

心療内科領域の症状というのは社会的にも大きく関わる事が多く、首のコリなどが原因で不定愁訴が多く発生する可能性を専門分野の先生方は理解する必要があります。

その方の社会復帰を早期に臨むのであれば薬を何年にわたって処方するよりは首のコリなどによる様々な症状出現の可能性を考えて紹介できるシステム作りをしなくてはなりません。

これについては私にとってもまだまだ力不足なのですが、今後もこれらの症状に対する首コリ治療の可能性というものを広めていくつもりです。

社会復帰後もしっかりと治療を継続して頂く努力をこちらが行わなければなりません。
多くの場合、人間の脳はマイナスの事で上書きされます。
一度良くなってもまた調子が悪い時が出てしまえば良い時の事を隅に追いやってしまう事も少なくありません。

大きなことを言う様ですが、これらの症状は根を断つ必要があるのです。
完全根治を目指す為に、こちらは努力しなくてはならないのです。

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