国立おざわ鍼灸・整骨院 院長 小沢国寛著書、首コリ治療が日本を救う

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第4章:慢性的な痛みに対する鍼治療

 この本を手にしている人であれば、身体のどこかに慢性的な痛みを抱えているという人も少なくないでしょう。  慢性的な痛みを慢性疼痛と言いますが、日本は慢性疼痛に対しての治療法が遅れています。高齢社会になり、慢性疼痛の患者様が増えているにも関わらず全く減る傾向が見当たらない…。本当に慢性疼痛を治す治療を行っているのでしょうか。

 整形外科を例にとって考えてみると、痛みを抱え何時間も待ち、受診したにも拘らず、レントゲンを撮り異常が無ければ①痛み止め②湿布(テープ)を処方される…という治療?に対して疑問を持っている人も沢山いるでしょう。元々整形外科は切ったり縫ったりくっつけたりするのが仕事です。骨折や複雑骨折の外科的療法や靭帯断裂の再腱などが『専門』なのです。にも関わらず、腰がいたい、肩が痛いという慢性的な痛みも扱ってしまっている現状があります。明らかな骨格筋の痛みにも関わらず患者様の身体を触ってチェックもせず、骨しか写らないレントゲンを撮り診断する事に疑問が浮かぶの私だけでしょうか。

そして慢性疼痛に対しての治療を遅らせている要因の一つは画像診断です。人は誰でも還暦を迎えれば骨に若干の異常が出てきます。(ここでいう異常というのは正常と比べて若干の違いがある事を言う。)例えば腰が痛いと訴える還暦の人がレントゲンを撮り腰椎に若干のズレがみられたとします。 ここでどの様な診断がされるかというと、『ここの骨がズレているから痛みが出てるのでは?』と言われます。患者様は画像診断と症状を照らし合わせ、それで納得してしまう傾向があるのです。痛んでいる症状=画像診断で異常と言われた部位…という事ではありません。その様に解釈するといつまでたっても慢性疼痛は完治しないでしょう。慢性疼痛を完治させるには患者様の身体を触診し、責任トリガーポイントを的確に施術していかなくてはなりません。


例えば坐骨神経痛を例にとってみましょう。
 坐骨神経痛と診断される人の多くは殿筋(大殿筋や中殿筋のコリ)が原因で痺れ症状が出ています。神経痛という診断にも関わらず、本当の原因は殿部の筋肉が原因なのです。 いわゆる筋肉のコリというのは離れた部位に関連痛を出す為、その関連痛が痺れ症状であれば神経痛と誤診されてしまう事があるのです。
真の坐骨神経痛とは、
1.骨神経に何かしらの炎症が及び、その炎症が神経に波及し痺れが出ている。
2.坐骨神経の上にある梨状筋という筋が悪くなり何かしらの影響で圧迫している。
3.時に梨状筋を貫いて坐骨神経が出ていたりする神経の位置異常の影響。
により起こります。
多くの場合①~③のケースでは当てはまらない『筋肉のコリによる痺れ症状・痛み症状』が原因で坐骨神経痛様症状が起こります。多くの場合坐骨神経痛だと勘違いしますが、殿筋の関連痛が原因による症状である事が多いのです。
これに気が付かない場合長い時間コリを放置し、痛みや痺れが治らない期間が長くなるでしょう。

慢性疼痛を改善する基本はコリの認知です。 薬物療法に頼らずコリを認知し、治していく事が大切なのです。 柔道整復師やマッサージ師による的確な徒手療法。 そして鍼師による深部に存在する痛覚過敏部位に対する直接的なアプローチ。 慢性疼痛を治す為にはコリと戦ってきた治療家に任せるのが効果的でしょう。 しかしながら現在全国には12万件の国家資格治療院(鍼師・灸師・マッサージ師・柔道整復師が開業する鍼灸院や整骨院)があります。 その中から自分の症状を治してくれる治療院を見つけるのは大変な事でしょう。 あなたのまわりには良い先生が必ずいるはずです。 ご自身に合う治療院に巡り会える事を願っています。